2018年5月30日水曜日

よくわからない楽しさ。

5月29日 そよ風ペダル 担当:梶川

今日は通し稽古をしました。
やはりコント作品でありますね。
終わってからの筒井さんのコメントとして「なんかよくわからんけど楽しかった」と言われるような作品を目指したいと言うのがすべてを表しています。
わかろうとしたって、すべてがわかることはできないわけで。
なんたってわからないことを前提に創作していますから。
要は答えや決定事項を用意していないということ。
よくわからないのは織り込み済み。
そのうえで、演者がなんだかとても楽しそうに楽しいことをしていることはわかる。
それが伝うわるから楽しい気持ちになると。
だとして前半にいろいろネタふりというか伏線がはられていくわけですが、それをしっかり伝えていかないとわからないことが多すぎて混乱してしまう可能性があるとのこと。
とにかく楽しんで舞台に立ちましょう。

語り部あらわる。

5月29日 恍惚一座 担当:梶川

とりあえずとして、舞台図が配布されました。
これでどこが登退場の位置になるのかが明確になります。
実はひそかに今回の作品を他都市で開催する準備が劇団員の中で進められています。
その他都市での会場との兼ね合いも考えて舞台図が作られました。
これで段取りを稽古しなおすことがなくなるはずです。
そして今日はオープニングシーンとシーン3の前半の脚本が追加されました。
オープニングでは物語の語り部役が登場し、客席に向かって語りかけてお話を先導していきます。
今回は役柄から構造からいろいろ込み入ってわかりにくいということで、語り部をおいてわかりやすくしようという試みです。
オープニングからシーン1の始まり方を何度か稽古して、シーン3まで流して稽古していきました。
今週末は山口さんのトリコAが大阪で公演です。
次回も追加脚本を持ってきますと言われていましたが、果たして。
これまでよりは執筆ペースが上がることを期待します。

2018年5月25日金曜日

動きを整理する

524 WakuWaku 担当 土井
メンバーが揃うまで、最近のニュースについて雑談。
「逆の立場・状況を想像してみる」という事も、演劇の勉強になるようです。

今日は1場面3名と2場面4名が教室の端と端に分かれ、自分たちで稽古を始めます。先生は両方を順に見ながら、ある程度進んだところでアドバイスを出します。今日は2時間たっぷりと動きました。

1幕では音楽教師に動きが付けられます。煙草の残り香を嗅ぎ出そうとしながら、相手に圧をかける意味で視線をシャットアウトし背を向け喋ります。そして振り返る。するとますます相手に圧がかかります。
圧を掛けられた方は、萎縮している事を隠し、普通を装おうとします。音楽教師は逆に後から登場する保健の先生とは気が合い、今度は彼女の後ろ姿に語りかける事になります。

2幕では、もしかして部屋にいるかもしれない山田くんを皆で探す為に立ち上がり、探す事で、着席して会話していた膠着した状態に動きをつけ、舞台の絵を変えます。、
一個ずつの会話が重すぎ大上段です。軽やかに流れる会話の中に台詞の重みを持たせたいのですが、台詞が入るまではなかなか難しい事でしょうか。
古文教師は、皆がシラーっとしている中でひとりテンションが高いのはやりにくいでしょうが、思いっきりやって結構、叫びは一呼吸で大丈夫です。物理教師は手の動きの癖など直していきましょう。断定的に物を言います。
超然とした美術教師は、シニカルでありながら、嫌味にならないという不思議なキャラクター。1幕の保健の先生も、超然としたところがあります。
来週も前半この形で稽古し、後半には発表します。




2018年5月23日水曜日

ラストシーンをもう一度。

2018年5月22日 そよ風ペダル 担当:梶川

全員がそろっているということでラストシーンを繰り返し稽古しました。
大きな段取りの変更や、新キャラクターの新たなセリフの追加など、脚本から更に発展しています。
テンポについての指摘もなされていきます。
いわく、もう少しゆっくりと。
今回はいつもとは違い軽快なテンポにしていくとこぼれていくことがたくさんあります。
ラストシーンは一気に話がややこしくなるので、この意味でも少しゆっくりしたテンポにした方が話がわかりやすい。
そしてインパクトの必要なセリフは大きな声で思いっきり演じる。
思いっきりやると自然とテンポは緩やかになります。
軽快さよりも緩急の振れ幅を大きくすることに心血を注いで。
創作は続くのでした。

2018年5月18日金曜日

俳優の楽しみ

517 WakuWaku 担当 土井
3日、10日とお休みだったので、本当に久しぶりの稽古です。大きな声を出すと気持ちがいいものです。

4月末に11頁の台本を渡されました。配役もされています。お休みの間に台本を読み込んで、台詞も出来るところまで覚えてきました。自分なりの「役作り」もされていますね。今日はそれを出してください。舞台の中でまずは自分で考えて動いてみましょう。これが「俳優の楽しさ」です。これを味わう事を今月の目標とします。台詞のない部分の動きもひとつひとつ丁寧に追います。

シーン1「タバコの残り香」は考えの相反する2人の教師の登場から始まります。相手に圧をかけながら、相手を見る、見ないといった事も考えます。
そして、しゃべる相手が変わると、きつかった声のトーンや喋り方が変わります。しかし仲のいい間柄のなかにも意見の違いや歪みあいはあって、それはまた、先程と異なる対立の雰囲気があります。関係性の違いが表現される場面です。

独白、長台詞の中の「間」を自分で考える事も、俳優の楽しみのひとつかもしれません。

シーン2「劇中劇」
3人の教師が登場しますが、だんだんとそれぞれのキャラクターが見えてきました。
3人が自分の意見に対して持っている自信の強さの違いは、色の濃淡、グラデーションのようです。
そこに飛び込んでくるラストの教師は、泣き叫ぶことを楽しんでいる部分もあります。もちろん怒りもありますが。その調合具合?が難しいところです。

今日はそれぞれの関係性がより具体的にわかってきました。謎の生徒の存在感は6月以降の楽しみとして、5月中は自分、そして相手との関係を膨らませましょうか。










2018年5月15日火曜日

知性とユーモア。

2018年5月15日 そよ風ペダル 担当:梶川

配役を決めた上での初稽古となります。
本格的な立ち稽古が始まりました。
本役でありますから、筒井さんからの演出も演技指導ではなく、つまりできるかどうかが問われないということでなく、解決すべき課題としての指示になります。
作品の始まりでは他人行儀な感じや、緊急会議ということでの緊張感が求められます。
会議に呼ばれているということから、役柄にはある種の知的さも必要で。
作品全体として知的さがあった上でのユーモアです。
今日は作品の始まりを重点的に稽古しました。
どんな作品であれ、始まりで観客の興味を捕まえられるかが大切ですから。
少しずつ創作を進めていきましょう。



舞台構造を考える。

2018年5月15日 恍惚一座 担当:梶川

追加ページは2ページ。
まずは読み合わせをして、おかしなところを検証して修正を。
設定として2000年なのに既読スルーとは言わないだろうとか。
まだポケベルを使っていた頃ですから。
そして、最初から稽古していきます。
まだまだ登場退場の位置が問題になります。
舞台の構造を決めていかねばと思いつつ稽古を眺めております。
大きな問題は上手と下手を移動できないこと。
腕組みしながら熟考し、答えが見えそうな気がします。
来週はお休みなので宿題として持ち帰って、次回稽古には舞台が見えた状態で稽古を進めていきましょう。

2018年5月8日火曜日

二律背反の演技。

2018年5月8日 そよ風ペダル  担当:梶川

今日にキャスティング発表をするということでしたが、少しそのための稽古をしました。
今回はペアが二つの4人組が2チームあっての8人と、別枠の一人ないし二人(今お休みされている方とのペアになる予定)の役柄で作品は成り立っています。
この別枠の一人はこれまでお休みがあったりで私がいつも代役をしていました。
誰も演じていないということです。
つまり配役するにあたって、だれがこの役に適役かわからないということです。
というわけで今日は総当たりで演じてもらいました。
これまで代役してきたので、なんとなくこの役を演じる上での難しさがわかります。
明らかにシーンをリードしている、場を支配しているのでまずはそれをクリアすること。
とした上で脚本に仕掛けられている工夫、ユーモアを実現するのにどうするか。
この仕掛けを発動させるには、まず周りの人に対して感知しないで振り回しているという状況が必要です。
そのためには状況に反して役者としては周りの役者がどんな反応をしているかを見定めなければなりません。
そしてどのタイミングでどんなテンポでセリフを進めれば周りの演技を面白く誘導できるかを常にアンテナを働かせないといけません。
役柄の当人に振り回している意識はないなと見せた上で、その実、役者としてはかなり作為的に振り回していくという二律背反な演技が求められます。
そうとしても、先週の記事でも書いたとおり、これは私が演じるならばのこだわりであって、独特の間合いでやり取りすることで成立するのかもしれません。
稽古終わりで配役発表となりました。
いよいよ本番稽古がスタートです。


2018年5月4日金曜日

作品の本質

2018年5月1日 そよ風ペダル 担当:梶川


前回で脚本が完成しました。
今日は通し稽古をします。
まだキャスティングが決まっていないので、もちろん脚本を持ちながらになります。
上演時間を知りたいということもあるので、間はしっかり取るとして、来週にはキャスティング発表ということで、どちらかというとそのことを重視して稽古は見られていきます。
落ち着いて全編を見るわけですが、今回は独特の間合いがあります。
これまでは日常のやりとりを希求して作品に仕立てていたように思います。
なんだか今回はどれだけ日常のやり取りのように見えつつ、でも違和感を感じるように仕向ける。
それは作品の本質にも繋がっていくような気がします。
真実とは何か。
なんだか哲学のようですが、そこは演劇ですから軽やかにユーモアを交えて描くとして。
例えばプラトンが描く対話による作品は知識人が実は何も知ってはいないということを滑稽に描き出します。
無知の知と言うやつですが。
今回の作品ではわからないことがたくさんあります。
なぜなら情報や説明が現れてこないからです。
そこにはただ結果や目的だけがあるだけですから。
世の中には情報が溢れていて、それらは原因を伝えてきます。
しかしその原因であれ根拠であれ、突き詰めれば本当にそうなのかはわかりません。
真実らしいこと、自分にとって信じられる確かさ。
もはや真実は発見するものではなく作り出すものになります。
わからないことがあるとき、そのわからなさとどう付き合っていくか。
例えば今回の作品での創作の仕方も鑑賞の仕方もこれに尽きるように思います。
日常のようでそこに何かありそうな、でもそれはよくわからない。
ただユーモアだけはよく伝わる。
そんな作品に仕上がればいいのではないでしょうか。




2018年5月1日火曜日

客演と舞台セットと。

2018年5月1日 恍惚一座 担当:梶川

今回は3名の客演を迎えての公演となります。
お互いに名前を覚えるために懐かしの名前タッチゲームをしました。
名前を呼んで、呼ばれた人は両隣のどちらかをタッチ、タッチされた人はまた誰か呼ぶ。
若手も混じってのゲームでしたが、案外に若手が間違って盛り上がったりしました。
少し打ち解けたところで追加2ページの脚本を配布しての最初からの読み合わせをしました。
舞台の基本の設え、客席がどこにあって舞台のどこに扉があるかがわかってきたので、先週に引き続き立ち稽古をしてどこに登場退場していくかを決めていきました。
衣装替えもあり、細かな調整をしながらになります。
なんだかんだと時間をかけて、脚本を少しいじって帳尻を合わせたり。
まだ第一校ですからまだまだ足し引きされていきます。
辻褄の合わないところも見えてきているので、そこも考慮しながら。
少しずつ創作を進めていきます。