2018年3月30日金曜日

劇の構図を作る

329 WakuWaku 担当 土井

初夏のような陽気です。
今日はしりとりゲーム、発声練習の後、3人ひと組で少し長めの場面を作りました。
場所と誰か、だけを決め、1人は後から何かの情報を持って入って来て関係が変わるという設定です。
「劇の構図を作る」レッスンです。

今現在の状況にアンテナを張ります。話を決め過ぎその結末だけに向かっていくのではなく、感情が沸き起こるようにキッカケを逃さず、相手から投げられた問題をしっかりと受け止め、積み上げます。あえて無視する時はその理由をしっかり表現しましょう。


後半、「同調して盛り上がった後に、何かを起点に対決がおこる」図を作ります。具体的なエピソードを持って来て同調を強くし、作るべき空気をしっかり作った後にそれを壊します。
1人が出て行くことで出て来る本音もあります。
やっている内にアイデアが思い浮かぶ、その時に勇気をもってアウトプットできるかどうかで芝居が変わります。その時相手は柔軟にそれを受止めていく・・・しりとりで予期しない単語を振られた時の対応に通じているのです。







2018年3月27日火曜日

謎は解明されるか。

平成30年3月27日 そよ風ペダル 担当:梶川

今日の追加は2ページ分。
そろそろラストに向かっているとのこと。
どう終わるかのイメージはありながら、現段階のシーンからどう繋げていくかが悩みどころとのこと。
いよいよ会議が始まりそうなところまで書かれていますが、まともな話し合いにはなりそうにないなと感じつつ。
果たして緊急事態とはなにで、なんの会議が開かれるのか。
集まってきた登場人物は何者なのか。
そして同じ役柄を二人の人物が演じているこの状況はどういうことになるのか。
セリフなく現れて去った役柄はなにものなのか。
などなど、ここに書かれていない細かな謎も含めてどう解決されていくのか。
さておき、みなさんは書かれていることを立ち上げるのに苦心されています。
先週の尻もちしかり、動きのタイミングなど脚本を確認しながら稽古を進めていきます。
いろいろ解決せねばです。

あえてのステレオタイプ演技。

2018年3月27日 恍惚一座 担当:梶川

今日は人物相関図と脚本2ページ分。
主人公は老人介護施設で歌唱レクのボランティアをしていると。
追加脚本はそのレクなどの施設の模様が描かれています。
同じ人が老人と施設職員のどちらも演じます。
一人複数役を演じる脚本となりますので、それがどうやったらわかりやすくできるかを今日の稽古では試しました。
演じ分けるという意味でも老人の演技をステレオタイプの腰の曲がって杖をついたいわゆる記号としての老人としてわかりやすく表現します。
ステレオタイプということで、なんだか肩肘張らず演じられるので皆さん楽しそうです。
そして楽しそうなのが出てシーンとして面白い。
いつもなら日常会話であるとかリアルであるとかを目指して演技しているわけですが、こういうのもアリだなと。
つまりはこのような演技を許容できるのが今回の作品の一つの特色かもしれません。
そして今週までのシーンをむりやりつなげて(本当は思いつくままに書かれているのでつながらないのですが)通してみました。
稽古の中で出てくるみんなでの雑談なんかにも創作のネタは転がっていて。
少しずつ少しずつ作品のためフレームができあがっています。

2018年3月23日金曜日

相手の反応から生まれる関係性

322 WakuWaku 担当 土井
参加者が少なかった事もあり、「自分について、どう人から言われるか?」についてフリートーキングする事から始まりました。自分が思っている自分と違う感想を人は持っていたりしますよね。又、家族の思いから、家独自の方法や雰囲気が感じられます。

発声練習の後、「職員室の場面」を即興で作ります。
ここでもまず車座で職員室のイメージをフリートーキング。生徒にとっては入り難い場所でした。

エチュードはふたり組で「ある生徒のことで悩む先生が別の先生にそれを打ち明け、話しあう」という設定です。
あまり多くを決めず喋りながらイメージを固めていきます。
1回目は対応の仕方は自由、
2回目では、第一グループには「相手を安心させる」
第二グループには「相手に反論する」というミッションが出ました。

相手の対応により、ふたりの「関係」が作られて行きます。

対話というのは内容よりも相槌や声色が重要な事が多いのです。「大丈夫」といわれても重い声では相手の心配は続きます。あまり軽すぎるのもなんですが、安心させる為には言葉の内容よりも大切なものがあるようです。

意見が対立する場合、対立させる理由をあれこれ作ります。
どんな情報が反論し難いでしょうか?絶対的な情報であっても尚且つ反論できるでしょうか?これがトンデモない反論ほど、コメディになりますね。深刻な場面では怒りを感じます。

生徒の話から発展して論点が先生本人の事になり、2人の関係性が変化しパワーの違いが生まれてきます。

エチュードを通して演劇と日常の会話の共通点を感じます。











2018年3月20日火曜日

尻もちということがコント。

2018年3月20日 そよ風ペダル 担当:梶川

関係ありませんが、開始直前に稽古場所最寄り駅の阪急富田駅で人身事故がありました。
阪急で来られる方はJRに乗り換えのため遅れてしまうこともあり。
最初の体操や発声は少し寂しく始まりましたが、脚本稽古が始まる頃には全員揃ってスタートです。

50ページまで届きましたが、未だわからないことばかりです。
ただついに机が持ち上がりました。
緊急会議で人が集まり準備で積まれている机を移動するが重くて動かせないという流れを続けてきましたが、つい少し持ち上がりました。
これで準備が進むのかしら。
いや進んだところでそれは準備なのだから、会議自体は始まらないわけで。
ではまだしばらくわからないことばかりなのかしら。
ただひとつわかりました。
以前、不条理演劇について書きました。
だんだんと不条理というよりもコントの色合いが強くなっているように感じます。
これはコント作品だとわかりました。
尻もちをつくというト書きがありますが、これがまさにコントの作法。
面白くなってきました。


1950年生まれの女性シンガー。

2018年3月20日 恍惚一座 担当:梶川

追加脚本が届きました。
下敷きにする作品の主人公は公園で子どもたちにオリジナルの童話を語っているという設定でした。
その童話のキャラクターを実際に舞台で演じるところもあったり。
そんなことを受けつつ先週の話では童話を日本の昔話なり、懐メロの歌詞の内容で虚構の中の登場人物を用意しようかとなっていました。
追加の脚本はその虚構の部分。
というか虚構ではなくなりました。
どうやら懐メロを探していて、歌の歌詞世界よりも歌っているその人の方が興味深いとなったようで。
追加脚本では実在の人物が登場します。
辺見マリ、黛ジュン、今陽子。
実際にはどんな関係かは知りませんが、友人だとしてカフェで喋っているシーンが書かれてきました。
ときは2000年あたりですね、辺見さんが宝石デザイナーと結婚するという話題をしていますから。
しかし、波乱万丈な人生で魅力的なキャラクター。
ひとしきりワイドショーネタをみんなで井戸端会議しているような時間のあと、脚本稽古に入りました。
なんとなくもうこの時点で下敷きにしている脚本の要素は一掃されている気がします。
ただ何を描きたいのか、どこにむかっていくのかはさっぱり見えていませんが。
もうちょっと面白いと感じることを自由に書いて、辻褄は後ほど合わせましょう。

2018年3月16日金曜日

再登場で変わる立場

315 WakuWaku 担当 土井
リズミカルな尻取りゲーム、そして発声練習をしたあと、前半は「ある人について2人で語りあう」即興を。
一方の意見に他方が同意するだけでなく、お互いに具体的なエピソードを出して「ある人」についての情報を膨らませていきます。
私達日本人はなかなか相手のいう事を否定できないようで、どうしても情報がすり合わされていってしまいがちです。
それぞれの視点、思いを明確にし、見ている人が背景を想像できるような「ある人」を作りたいものです。

後半は同じ組み合わせで「ステータスの逆転」を。1人が途中ではけ、再登場する時、何か情報をもってくる事でステータスが逆転するというルールです。抑えるべきポイントは、前半どちらが上かよくわかること。
一旦外に出て戻ってくる事によって、それまで舞台になかった情報がもたらされ、状況が一変します。
多くの演劇でこの作用が起こります。前回の作品の栞の再登場はまさにそうでしたね。



勉強をしているはずの息子がゲームをしているので母親に叱られますが・・・。



スーパーで店員(警備員)はお客が万引きしたと疑いますが・・・。


2018年3月14日水曜日

独特の間合いで。

2018年3月13日 そよ風ペダル 担当:梶川

今日は追加脚本があったということで、後半シーンを主に稽古しました。
未だ終わりも設定の解釈も定かにはなっていませんが、現時点で盛り込まれているネタを成立させるための演技訓練を積み重ねます。
脚本を持ちながら稽古をしていますが、読みながらのセリフのやり取りになり、独特の間合いが稽古場に生まれました。
日常会話としては不思議な感じですが、脚本内容とも相まってなんとも言えないおかしみがあります。
課題としていつもならテンポのことが問われますが、今回は当初から言われていた通り間を詰めなくても良いそうです。
つまりは間よりも大切なことがあるのです。
何が大切なのかをこれから見定めていきましょう。

2018年3月13日火曜日

理想と現実。

2018年3月13日 恍惚一座 担当:梶川

次回公演の脚本創作作業が始まっています。
前作のハウスホールドは安部公房の友達を下敷きに即興などしながら創作しました。
今回もとあるエンタメ舞台を下敷きにする作品があります。
山口さんの中で純粋に面白くていろんな人に楽しんでもらえるお話が書きたいという欲求が生まれているようで。
自劇団でなくシニア劇団だからこそ執筆できることがあるようです。
今日のところはエンタメ作品の構成を書き起こして設定を変更していく。
そうしたところでストーリー展開は一緒なのでこのまま脚本にするわけにはいきません。
盗作になりますから。
この上でいろいろなアイデアを出して全くのオリジナルストーリーに仕立て上げていきます。
全員で脚本情報を共有してアイデアを求めます。
また山口さんが一部をセリフ化して来られました。
その二人でのやり取りのシーンを全員で立ち稽古。
このシーンにすでに作品の主題になるセリフや葛藤が描かれているように感じました。
やりたいことを純真にやることと世間一般の常識とのせめぎあい。
夢と金、理想と現実、有り体に言うとそんなところでしょうか。言葉にすると陳腐ですね。
しばらくは脚本創作にお付き合いくださいませ。

2018年3月2日金曜日

徐々に場面が膨らむ

31 WakuWaku 担当 土井
春の嵐が吹き体調を壊されたり、他の予定が入ったりで今日は4名に。しり取り、発声練習の後、先週に引き続き「場面を作る」です。決まりごとが無いほど即興は難しくなります。

最初に「ストーリーなしで、此処は何処で2人はどんな関係か?」だけを決め即興を行います。そして徐々に設定を加えていきます。

旅行の話をする友人達。
自由に喋っていいので身体も自由に動きます。そこに
「仲間と一緒に行く旅行の行き先を決める」というミッションが入りました。自分の核になる意見が出来ると会話が締まって来ます。そして一方が「海外旅行に行った事が無い」とわかり他方は相手をバカにし始めます。対等な関係が崩れ、気まずさが生まれます。
そんな事で相手をバカにするのは自分の本心ではないのですが「空気を変える」という事を意識し、敢えてやる事で当たり障りのない会話がドラマに変わって来ました。

バスの中で出会ったご近所同士のやり取りです。
「バスの中(公共の場)」という設定をより意識するようにと言われ、声の感じがリアルになり、周りを憚るリアクションも生まれました。前より仲良く見えます。話題が変わる時の「間」もリアルです。

そして「今朝の体験談」を「今体験している状態」で演じる事になりました。昨日の風で散乱した庭を片付けているところに通りかかるご近所さん。
「手伝うという申し出を一度断るが、手伝ってもらう事になる」ことにします。
共同作業する事で舞台の絵も変わり、言葉がなくても身体で会話している感情が生まれます。

ラストは4人で、人を馬鹿にする、攻撃する、通常のバランスを壊す、という目的で会話を始めました。
レストランでなかなか料理が出てこない設定です。
普段言わない事を演技では言えます。店を批判しても中々メンバーを攻撃するまでは行かなかったようです。
「1人が一度はけ、空気を変える」設定で次回に引き継ぎますので、覚えていて下さい。