2018年12月28日金曜日

即興劇、のセリフ

12月25日 そよ風ペダル 担当:飯坂


今日もストレッチからスタートです。
余談ですが、何個かボールが新しくなりました。
サイズが少し大きくなりました。
時間をかけてゆっくり身体を起こしていきます。
最後の声合わせも、だいぶはかり合っていましたが、一発で合いました。

今日は筒井さんが持ってきた脚本を読んでみます。
岸田國士『職業(教訓劇)』です。13ページからなる、1991年の脚本です。

男優はAからE、女優はAからDまでいます。
場所は新劇団の稽古場です。
稽古で即興劇をやってみる、という内容です。

この脚本の難しいところは、即興劇をやっているシーンとやっていないシーンがあるところ、そして即興劇なのに脚本があるところです。
つまり演じる時は、本当はセリフを覚えていますからスラスラ言えてしまうわけですが、 あくまで即興劇を「いま」やっている、という体で演じなければなりません。

これがなかなか難しいです。
しかし、うまくいくとよくわからない時間になって、とてもおもしろくなります。
来週もこの脚本をやってみるようです。

これで2018年の稽古は終わりました!
来年も頑張っていきます。
それでは良いお年をお迎えください。

2018年12月26日水曜日

参加し続けること。

2018年12月25日 小原クラス 担当:梶川

丁寧に柔軟体操をから始めていきます。
地味にしんどい。
繰り返して、可動範囲の広い体を手に入れたいものです。
稽古メニューは先週の通り。
ジップザップゾップと言葉回しとサブテキスト。
ジップザップと言葉回しは参加しまして。
ジップザップはゾップのときに一拍おいてしまうのをどうにかしてみようと。
ゾップだけをまわす練習でこの一拍をなくすことにチャレンジ。
自分に来たときに誰に回すかを迷うならば事前に決めておくのもひとつの方法かと。
参加し続けるということが一つのコツかもしれません。
今、どこに流れがあるかを確認し続けるということが、場に参加し続けるということに繋がります。
と言いつつ言葉回しはそういうわけにはいきません。
言葉が3つ回ると全体の流れをすべて把握するわけにはいきません。
自分に誰が回してくるのかの出どころ3人を覚えておいて、そこに注意しておく。
常にこの三人にアンテナを張り続けることが参加し続けることに繋がります。
同時に2つ回ってきて片方を取り逃したり、伝えたつもりで伝わってなくてなくなったり。
伝わったかどうかをしっかり確認することが大事かもしれません。
つまりは自分がどうかよりも、出処の三人や伝えた三人がどういった状態かを確認し続けること。
それは演技のコツにも繋がる話だと思います。
自分はできるだけ何もせず、周りに注意を向けて変化に対して素直に反応できる状態を維持し続けるということでしょうか。
サブテキストは発表してみなさんの演技について小原さんからコメントを。
人数が多くチームも多いので一度ずつの発表で時間となりました。
終了後は親睦会もおこなわれました。
仲良くなる期間を越えて、また年明けから改めて稽古開始です。

2018年12月24日月曜日

サブテキスト

2018年12月18日 小原クラス 担当:飯坂

今日は欠席の方が何人かいましたが、それでも16名でした。
とても賑やかです。

まずは簡単な体操からスタートします。
そのあと、脳をつかうワークを行いました。
まず、「あなた」という言葉を回していきます。同じ人から「あなた」を受け、同じ人に「あなた」といいます。
最後の人までまわったら、今度は「カレーライス」という言葉で、さっきとは違うルートでまわします。
何回か慣れた後、「あなた」と「カレーライス」を一緒にまわします。
最初はどちらかの言葉が消えてしまいました。
ふたつを同時にまわすのは難しいですね。
どうやら、相手に「あなた」が伝わっていないのに、一度言ったからもう伝わったと思ってしまうのが原因のようでした。
そこで小原さんから、「伝わるまで言いましょう」と指示が出ました。すると今度は何順もすることができました!
今後は3つまわすことを目標にするようです。

そして、ジップザップです。これは反射のワークです。
失敗した人から抜けて行きます。
最初は慣れなくて難しいですが、次第に慣れると早いスピードでできるかもしれません。


次は脚本読みです。小原さんが大学生と一緒にやったという脚本の抜粋です。
3チームに分かれて、役を決めて、実際に椅子などを置いて立ってやってみます。
椅子などは正面に向けて置きません。客席に向けて演技をするというよりは、その場にいる相手に向けて演技をして、それをお客さんが覗き込んでいるような感じにしたいそうです。

小原さんは今回、恋愛をテーマにした脚本を書きたいとのことです!
妻が病気の時に不倫…など、どこかで聞いたことのある話にしたいそうです。
その上で大切なことが、「サブテキスト」です。
調べると、「創作物の中で、登場人物や著者が明示的に文字としては現していない事柄を指す。 物語が進行するにつれて、聴衆や読者がその内容を察することができるようになるものである。」と書いてあります。
今日やった脚本の中で、恋愛のライバル?的な人から、缶ジュースをもらいました。季節は冬です。
受け取った人は「この缶、冷たい!」といいます。近くにいた恋人の男性は「うそ!?」と心配します。
しかし受け取った彼女は、「嘘だよ」というのです。
その缶が本当に冷たいのか、嘘なのかは、見ている人にはわかりません。
小原さんはその微妙なところを大切にしたいそうです。

来週までにテキストを覚えてくるように指示が出ました。
果たしてどのようなシーンができあがるのか、とても楽しみです。

2018年12月18日火曜日

今年は次回が最終回。

2018年12月18日 そよ風ペダル 担当 丸木

今日は富田ふれあい文化センターでの稽古でした。

最初は、ボールを使った体操、そして、ボールを使わない体操、ストレッチ。
開始から40分ほどかけてゆっくり体全体を起こす作業です。

休憩を挟んで再開。今回はメンバーが台本を持ってきていました。
その台本は、2人で演じられるもので、同じ台本を別の二組が演じました。

子供が母親を殺し、警察に自首するという、割とショッキングな内容の台本でした。

二組とも、子供を、あまり騒がない大人しい人として演じました。
ただ、その演技は台本上で指定されているものではありません。
みなさんが、どう感じてそう演じたのか、それ以外の可能性はなかったのか等についてメンバーで議論が交わされました。

次に、先週の続きで、自身の過去や情報を聞かれても、のらりくらりかわしてはぐらかすワークをもう一度おこないました
ここは誤魔化すのが上手な方と、つい情報を言ってしまう人と差がありましたが、それぞれの個性が出て、面白いものでした。

その次に、かわさずきちんと答えたあとに、その答えを自ら否定するというワーク。
そもそも、これは台本を作ることが難しいそうですが、肯定したものをすぐ後に否定するので、聞いているだけで頭がこんがらがります。
その上で、この状況を上手に成立する方法について色んな試みを行いました。
まだ具体的な内容には踏み込みませんが、これらのワークが次回の公演に活かされていきそうです。

次回は12月25日、その次は元旦でお休みです。
もう、今年も終わりへのカウントダウンです。


2018年12月17日月曜日

そよ風ペダル、再始動

2018年12月4日 担当:飯坂

そよ風ペダルの公演が終わって一月ほど立ちましたが、今日から再び始動します!

いつものボールストレッチから始まります。
そして、前回公演「ラベルの剥がされている水だよ」の感想を言い合いました。
自分の感想や、お客様に言われた感想などなど。

とってもおもしろかった!という感想と、なんだかよく分からなかったという感想ではっきり別れたようです。
しかしみなさんはやっていてとてもおもしろかったとのこと。

終わりに、次回作品もこのようなかたちでいきたい、と筒井さんからお話がありました。
はたしてどのような作品になるのか、とても楽しみです。

2018年12月11日火曜日

信頼のワーク。

2018年12月11日 小原クラス 担当:梶川

二回目です。
軽く運動をして、二人で背中合わせで座って揺れたり立ち上がったり。
背中側に立って、倒れてくる相手を受け止める。
信頼のワークですね。
仲良くなろうということで、ワークを積み重ねているわけですが、アンサンブルと個性ということがポイントになっています。
信頼するということは、もちろん仲良くなるうえで大切なことです。
背中を預けるといいますが、まさに相手に背中を預けていきます。
アンサンブルと個性というならば、背中を預ける時にはアンサンブルという要素でもって相手と関係を作りたいと思います。
でもそれと同時に倒れ方や受け止め方にも人それぞれ癖というか個性があります。
勢いよく倒れる人もいれば、恐る恐る倒れる人もいます。
力強く受け止める人もいれば、優しく受け止める人もいます。
そういった個性は、あるがままに受容できるのが素敵です。
そんな信頼に向けてのワークを積み重ね、後半は小原さんへの質問コーナーから演劇についての簡単なレクチャーになりました。
演出と役者の信頼関係の構築の時間となりました。
少しずつゆっくりとゆるやかな人間関係ができ始めています。



不特定個人。

2018年12月11日  そよ風ペダル 担当:梶川

今日は久しぶりに現代劇場の和室で稽古です。
ボールもないので、床に座ったり寝ておこなうストレッチでアップをしました。
今日は座学というかリサーチでした。
次回の作品のため、筒井さんが知りたいことを質問していきます。
劇団や習い事をして新しい環境に入ったときに、以前の自分の仕事などなどは周りに知らせますか?
自分のことあまり言いたくないね、という話になって、では質問攻めにされますが、のらりくらり誤魔化していくのを実際にやってみよう。

次回作のあらすじというか構想を今回はすでに知っているので、このワークも、なるほどこのためかという感じですか。
前回作品は初対面の人が出会って相手を探り合っていくということでしたが。
探り合っていくとして個人情報を特定されないようにする。
何かを否定してもそれが情報になるので、風呂敷を広げていかざる得ない。
次は一度質問された答えを後で覆すというワーク。
個人を特定しようとする動きと、そうすればするほど個人がわからなくなる状況。
そんなことがどうすれば面白く起こるかを知るために実験を重ねました。

2018年12月6日木曜日

仲良くなる。

2018年12月4日 小原クラス 担当:梶川

高槻シニア劇団に新しい劇団が設立されました。
講師は小原延之さん。
入団をまだ保留されている方もいますが、18人から20人の大所帯でのスタートとなりました。
というわけで12月の稽古テーマは「仲良くなる」。
演劇は集団創作ですから、チームワークや人間関係が重要です。
何をもってよいチームワークとするかは議論されるところですが、なんにしてもお互いを知ること。
というわけでまずは自己紹介からです。
といっても20人いるので手短に名前とこれまでの演劇経験とこれから劇団電で呼ばれたいあだ名を。
呼び名が決まったところで、名前を呼び合ってみるゲームを。
四拍のリズムでまずは自分の名前を二回言って、次の四拍で一回は自分の、二回目は隣の人の名前を言って名前を言うのが隣に移っていくと。
逆回りをしたり、一人飛ばしをしたり。
名前を呼んだり、呼ばれているのを聞いて、呼び名をなじませていきました。
休憩を挟んで次は好きなものでグループを作るゲーム。
好きな国はどこですか?好きな果物は何ですか?との小原さんの問いかけで答えを決めて、同じ答えの人を探してグループを作ります。
グループができたら座って待ちます。
落ち着いてあとは好きな理由を発表していく。
一人だけの時もありますが、それも個性です。
好きな理由を知ることや、その語り口でなんとなくその方の人となりがわかります。
次は誕生日や起きる時間を聞きあって、早い順に並びます。
いろんな人と声をかけあう機会にもなり、また偶然性で隣り合う人が変わってきます。
席順がシャッフルされることが実はとてもダイナミックな要素だなと思いました。
最後に数字のカードを使って早い順に並びます。
最初は単純に数字を言い合って並びますが、発展して数字が大きいほど大きなものを扱う仕事をしていることにして。
その仕事で扱うものの大きさから数字の大きさ予想して順に並んでいきます。
数字に対してどれくらいの大きさかは人それぞれで、そこに個性があります。
きれいに順番通りにはなりませんでしたが、そのような発想をするのかと知り合うこともまた興味深いことでした。
「仲良くなる」というと少し幼稚ば印象ですが、集団創作をするための基礎づくりをしています。
作品創作に対しての共通した価値観と同等の責任感を醸成しているように思います。
引き続き来週も仲良くなりましょう。

2018年11月20日火曜日

全員そろって再び最後の稽古。

2018年11月20日  恍惚一座  担当:梶川

いよいよ週末には松山公演。
最後の稽古です。
前回の通し稽古で気になったところを修正して、なんなら高槻でやったこととは演じ方が変更になったり。
した上での、再び通し稽古。
本番前の気合が戻ってまいりました。
作品の準備は上々です。
あとは劇場入りしてからのタイトな時間を乗り越えて、万全の状態で舞台にのぞめれば。
ご期待ください。


2018年11月13日火曜日

全員そろって再び稽古。

2018年11月13日 恍惚一座担当:梶川

はい、先週高槻での公演を終えたわけですが。
通常だと一ヶ月お休みですが引き続き稽古をしている恍惚一座。
劇団員の高いモチベーションにより、地本公演だけでは飽き足らず他都市公演に挑戦です。
来週末に松山にあるシアターねこという劇場で2回公演を開催します。
高槻公演に来ていただけるお客様はこれまでずっと見続けてくれている方も多く、うっとりファン言っても差し支えない気がします。
他都市公演となると、はじめて出会うお客様なわけで。
もう第一回公演の頃のような意気込みで、でも気負いはなく準備できれば。
というわけで準備でございます。
シアターねこ合わせて高槻での舞台設え工夫したわけですが。
高槻にあったものがシアターねこにはなかったり、逆もしかりで。
舞台セットの変更に対応して段取りを変えなければということもあるのではと、その洗い出しのために通し稽古を。
とは言っても、やはり本番終えての一段落がついておりまして、ポッカリとセリフが抜けてしまったり。
そこは稽古しながら気持ちをのせていくわけで。
セリフの追加や演出の変更も交えて。
来週、もう一度稽古して本番です。
スタッフワークも交えて準備をすすめます。
あとはたくさんのお客様に来ていただけるのを願うばかりです。





2018年10月30日火曜日

全員そろっての最後の稽古

恍惚一座 10月30日(火) 担当:飯坂

いよいよ今日が最後の稽古日です。前半はシーンの抜き稽古を、後半は通しを行いました。
通しは前回より時間が縮まりましたが、全体的には、特に前半部分をもう少しキュッと締めて縮めたいです。
それぞれのキャラクターが深まって来て、味わい深い掛け合いが増えてきました。
あとは自主練習を残すのみです。来週はいよいよ本番です。
最後までたくさん意見を交わしながら創作していくのだと思います。役者同士も、演出家とも、みんな活発に意見を交換します。
どうぞお楽しみに!

2018年10月23日火曜日

理想の創作。

2018年10月23日 そよ風ペダル 担当:梶川

はい、小屋入り前最後の稽古となりました。
順調に通し稽古をして、振り返りながらシーンの抜き稽古。
去年の公演稽古に入る前の話し合いで、理想の作品創作についての筒井さんの考え方として、本番一ヶ月前くらいには作品を完成させて、なんなら作品創作にも少しくらい飽きている状態で稽古をして本番を臨むくらいが望ましいというのがありました。
なんだか今回はこの理想的な状態な気がします。
いや、みなさんはまだ飽きていないし、完成とも感じていないかもしれませんが。
ポロッとセリフが抜けることが、まだ少しありますが今回の作品ではそれはあまり問題ではないので。
理想的な状態で本番に望みましょう。
そして今回は特に見てもらった反応が加味されて作品が完成する気がしています。
観客の反応が素直に役者さんを変えて、そのことによって作品はどこまでも完成に近づいていきます。
ラベルの剥がされている水だよ。
ご期待ください。





ショー・マスト・ゴー・オン。

2018年10月23日 恍惚一座 担当:梶川

音響オペのスタッフが来て、通し稽古をしました。
もうひと踏ん張りというところ。
少しだけセリフが出てこなくて止まったり。
まああと一週ありますし。
自主練習の予定も組まれているので。
はい、自主練習でどんどん進化していますから。
場面転換の段取りも増えて作品に緩急が出てきました。
作品の軸である役柄同士のやり取りを向上させていければ。
やり取りで緩急を作っていく。
必ず幕は上がります。
そしてショー・マスト・ゴー・オンです。

2018年10月19日金曜日

言葉にならない言葉を

1018 WakuWaku 担当 土井
205号室での稽古も今日が最後となりました。
田淵と大谷、二人の会話から稽古開始です。
即興演劇を作るに当たって、どんなプランを持っているか?田淵に出てもらうにはどうしたらいいのか?と大谷になって思いを巡らしましょう。プランを思い付いたワクワク感、それを田淵に否定されたガッカリ感を想像して下さい。
田淵の大事な一言は、ちゃんと大谷に届いていますか?

3人が飲み物を持って帰って来ます。ちょっとしたことで随分と芝居がよくなってきました。
浅野は演技に自信が出てきたので、台詞の途中でテンポを変えるという細かい指示が出ました。何を言わんとしているかを理解し、自分の言葉になって来つつあります。
大谷の、「こう、」。直ぐに言葉にならない部分は手を使って表現してみたらどうでしょう?

休憩後、その続きからラストまでを。
菊池が山田のニュースを持って来ます。山田に対してどんな印象を持っている報告ですか?
田淵に対する謝罪か何か、言葉にならない「すみません」は、はっきりとした台詞になっていなくていいのです。
田淵が取り乱す台詞は、「、」で終わっています。この後何を言おうとしていたかを文にしていただきました。

冒頭の場面を稽古して、通しへ。
1539分から通し。いろいろと悩んだ末に決定した衣装を着けての通しです。1645分に終わり。上演時間66分間。
圧倒的に台詞のテンポが良くなりました。この1週間の自主練の成果が出ています。そして山田の存在に対する理解ができて来ました。それは客として見る事によって俳優も存在している、ということに繋がります。即興、コメントも生まれ、楽しんで演じているゆとりも感じられました。
通し後、それぞれにダメ出しが。
田淵、人格がブレないよう他人の台詞へのリアクションを整理しましょう。
大谷、語尾を上げる癖を減らし、言い切ります。「砂浜」はイメージ出来ないのでもっと考えましょう。感じるのかな?
岩山、ちゃんと大切な言葉が聞き取れるように発話に注意。
佐竹、即興になる時には恥じらいがあります。それと、身体の癖を直す事。
菊池、酔っ払うタイミングは大谷からのリアクションで。
浅野、岩山とのコソコソ話の時の発話が聞こえるように。
池田は改めてまた、ということで。皆さんの努力の成果が出て芝居するのが面白くなり、もっともっと、と思う時期かもしれませんね。来週は本番。体調整え、頑張りましょう!





2018年10月16日火曜日

スルメのようなおかしみ。

2018年10月16日 そよ風ペダル 担当:梶川

前半後半にわけて通し稽古をしか、それを振り返りながらのシーンの抜き稽古です。
先週はお休みで自主練習があったり。
セリフもおおかた入ってきて完成に近づいております。
となって、会話劇というジャンルであればセリフのやり取りのテンポの良さや、自然な演技というのを追求するわけですが。
今回はその真逆を追求している印象です。
独特のテンポがそこにはあります。
役者さんは間を取るのが怖いことが多いのですが。
今回は間に対する恐怖が全くありません。
間を楽しんでいるとも見えます。
間があっても堂々としているので安心感があります。
そして反応も過剰です。
普通なら嘘っぽく見えます。
いや嘘っぽくは見えています。
見えていますが本気でそうやっているんだなと、妙に納得させられます。
例えば過剰に演技するとして、それが笑いを取ろうとしての過剰さではありません。
ただ過剰なです。
狙いがないので過剰でもそれはそういうことかと説得力あるということでしょうか。
見慣れませんが、ジワジワと面白くなってきます。
ジワジワと伝わってきて面白くて仕方なくなります。
作品のおかしみに対して見ている側がチューニングしていく感覚です。
笑いを呼ぶところが何の気無いふとした表情や佇まいだったりするのもそれ故でしょう。
はい

エネルギーを届ける。

2018年10月16日 恍惚一座 担当:梶川

通し稽古がよく行われていましたが、改めてシーンの抜き稽古を。
そして予告されていた脚本の変更も届い差し替えました。
これで脚本完成です。
なかなか時間がかかりました。
かけた分の成果はあったと思います。
ここからは演出と役者の共同作業。
セリフ覚えも進んでいる感じで、脚本を離しての稽古です。
それ故のテンポの不具合もありつつ。
そして少し気になったのが声の大きさ。
客席に声としては届くのでしょうが、これはエネルギーの問題な気がします。
エネルギーとして体に力が入るとそれは違うのですが。
自然な演技ということに逆に縛られすぎて見せるということが不足しているような、そんな印象です。
印象なのでとても曖昧なことなのですが。
繰り返し稽古してそのシーンに対する自信がつけば解消されるのかもしれません。
自信を持って舞台に生きられるか。
自信を持って生きる、人生訓のようですが。
自信からのエネルギーを。


2018年10月12日金曜日

思わず反応する身体

101.1 WakuWaku 担当 土井
今日は音響さんが来て下さいました。
16ページ末、田淵が即興を提案するところから。田淵の言葉、まだまだマイナーコードです、メジャーに持っていきましょう。
ファシリテーター(自分は参加せず、あくまでも中立的な立場から活動を支援する人)としての大谷を中心に稽古が始まりました。
大谷は演劇をするワクワク感を皆に植え付けて行きます。身体を使い、あたかもそこに浜辺があるようにこれは、大谷自身が目の前に浜辺を感じて動くと見えてくるのではないかと思います。そして大谷が誰を見るか?誰と視線を合わせるかがとても大切です。
大谷は、自然と佐竹に対してそらそうとする岩山の顔を無理に佐竹に向けます。そこで起こる佐竹の反応、思わず声を出して逃げていいのです。

舞台は居酒屋に変身。皆で飲みに来ている空気をアドリブで作ります。

浅野のアテレコ部分、もっともっと悪意を込めましょう。ご本人と真逆なキャラでしょうが、いつもと全く違う自分を楽しんで下さい。
佐竹は菊池と浅野に挟まれバタバタ、オロオロした空気が出るといいですね。

休憩後、池田が登場します。岩山、芝居を逸脱しそうになり、機転を利かすタイミングが良すぎると不自然です。
池田は、キツくいう短い台詞、優しくいう長台詞、その中にもあるキツイ部分など、それらのメリハリを楽しみましょう。
池田の退場から少し飛び、田淵と菊池2人のラストシーンへ。

田淵、気持ちが昂っています。対象がどっちつかずの中途半端な状態にならないように。最後には菊池に抗うような「意思」を迫力もって見せましょう。
菊池は生理通りで大丈夫です。
ようやく和らいだ空気がまた「13歳」で緊張します。不安な田淵のSOSに対する菊池は、しっかりと田淵を受け止めます。重みのある優しさ、言葉は優しく身体は激しく田淵を揺さぶります。
そして、立ち直ったかに見える強く明るい田淵に戻ります。

退場の後、音楽が入りました。なんとも言えない余韻が残ります。





2018年10月9日火曜日

外枠の準備。

10月9日 恍惚一座 担当:梶川

音響スタッフと舞台スタッフが稽古場に。
というわけで、今週は通しをします。
そして衣装もそろそろ決めていかねばと、候補の衣装を山口さんに見せたり。
演技のことをしたいと言うのもありつつ、外枠もしっかり準備していきます。
そして、脚本の変更もまだ予告されたままで書き直されていません。
なかなか切羽詰まってきましたが。
であっても、いやだからこそ焦らず淡々と。
なんなら稽古は6年間してきているのですから。
と、言いつつみなさんの自主練習の成果に期待です。

2018年10月5日金曜日

相手の言葉を受け取め反応する

104 WakuWaku 担当 土井
富田ふれあいセンター大ホールにて13時から17時まで稽古。今日は舞台監督さんをお迎えして通します。

抜き稽古は、大谷と田淵が会話しているところに他の教師たちが帰ってくるところからラストまでを。

大谷と田淵、お互いの思いが食い違います。心の中では何を言いたいのでしょうか?そこへ3人が談笑しながら戻ってきます。2組の会話がいい具合に重なってきました。
台詞は相手の言葉をちゃんと受け取って、それに反応して出す言葉です。自分の番だから言う、のではありません。相手の台詞を感じましょう。
間を取るのは何故か?その意味と効用を考えます。
声を高くすることで相手への敬意を表します。
大事な言葉は流さずに。話の流れをしっかりと変える事が出来れば相手も反応しやすくなります。
観客は保健室を盗み見しているような感じです。教師達の飾らない会話を聞きたいのです。

浅野の歩きながらの長台詞。動きの整理ができたら自信も生まれ、膠着した舞台に動きを与えてくれるでしょう。
山田君について両極端に評価が分かれます。自分の主観、感情を相手と交換し、相手の評価に対して驚き、自分の心が反応します。声のボリュームを変えるとかではなく、あくまでも相手に反応しましょう。
ラスト、田淵が年数を答える語尾が上がります。疑問形に聞こえます。そして相手に同意する語尾。使い方で、印象が変わります。田淵のからっとした性格を出し、普通を取り繕うからこそ心の奥の哀しさが見えてくるのです。
気持ちを切り替えて、ラストの台詞を。

通しでは本番と同じように舞台袖で待機しました。実際の舞台よりもグンと大きいステージですが、やはり見ている方としては出番でない時は完全に袖に隠れていて欲しいと思いました。
初めから終わりまで1時間7分。
何度か台詞を待つこともありましたが、取り敢えず通せました。少しずつ良くなっています。
台詞を思い出す間がない程、完成度が高まります。
肝心の「間」が台詞を思い出す「変な間」でかき消されています。変な間を1つずつ潰していきましょう。

今後はどういう空気にするのか、皆でその空気を作っていく、という稽古になります。自主練では重点的に弱い部分を強化しましょう。






2018年10月2日火曜日

クライマックスからエンディングへ。

2018年10月2日 そよ風ペダル 担当:梶川

今日は後半のクライマックス(役者が全員登場)あたりから終わりまでを何度か集中的に検証しました。
今回の作品は、実は、アクシデントで誰かが出演できなくなっても対応できるような創作がされています。
例えば稽古でお休みがあった場合でも問題なく進めていけるのです。
今日もお休みがいるということで、クライマックスを稽古することに。
全員集合のシーンなので、二人分のセリフと段取りを処理しなくてはならないと。
忙しいということがはっきりしました。
たっぷり稽古しても時間はありまして。
なんたって4時間稽古ですから。
最後の約一時間は前半を稽古です。
通して検証しました。
作品の構成として、前半と後半があり、その間に特殊なシーンが挟んであり、後半の終わりからは全員参加で一気にエピローグ。
アニメの構成でもAパートでCM挟んでBパートでエンディングなわけですが。
なんだか先週の稽古で選曲された音源のことを考える少し興味深くて。
さておき、今週の一番の注意事項は、舞台のセンターを意識しようということ。
なぜだか上手によった位置取りになりがちなので。
シンプルですが大事なこと。
要は空間に対しての意識なわけで。
眼の前のやり取りに集中することも大切ですが、同時に客観的な意識を持つことも。
気をつけましょう。

クライマックスとプロローグとエンディングと。

2018年10月2日 恍惚一座 担当:梶川

10月になりました。
今日は前回の稽古で曖昧な部分の多かった後半の稽をメインに。
脚本を手放して舞台に立つことチャレンジされる方もいて。
自ずと思い出しながらでテンポがゆるくなる、いつもの現象。
ここからは繰り返しで慣らしていって、脚本を持っていた頃と同じようなやりとりができるように。
さておき、懸案はクライマックスを、エンディングを、プロローグをどうするか。
クライマックスは脚本レベルで修正。
エンディングはダンスで終わりますが(なんたってタイトルがラストダンスは私にですから)ダンスし続けるには曲が長いくフリが激しいとか、カーテンコールとどう絡めるか。
演出レベルで段取りをもう少し考えなければ。
プロローグも見せたい設定がわかりにくいが、何を選択するか。
欲張っていろんなことをしようとしているが、シンプルにするのがいいのではないかと個人的には思いつつ。
さておき、その他にも演技に対する演出もついていくわけで。
そのためにも最近毎回言っていますが、今週もセリフ覚えをがんばりましょうと言ってブログを締めていくわけです。



2018年9月28日金曜日

細かな心理

9月27日(木)Wakuwaku 担当:飯坂


稽古が始まる前から、皆さん一度通しをされていました。
そのあと、高杉さんの指導が入ります。

今日は、14ページの文化祭の教師の出し物を決めるシーンからです。
それぞれがそれぞれの役割を担っていて、細かな心理が行き交います。
その心理に則ってセリフを言わないと、すぐにかみ合わなくなってしまいます。
高杉さんが身振り手振りで演出をつけていきます。

例えば、下手な出し物はしたくないという先生のセリフは、怒って「私はちゃんとやりたいんですよ!」言うと、なんだか違った風になってしまいます。そこは、どちらかというと、嘆く風に言った方が、次に繋がります。本当に出し物をしたくないわけでなはく、「過去の出し物は中途半端で悔しい!今年こそしっかりしたものをやりたい!」という心理が隠れているからです。
どちらも、声を大きくして「ちゃんとしたいんですよ!」と主張しているのですが、その役が背負っている背景や心理を細かく考えていくことが大切です。

間の取り方も難しいです。
「他、なんかあります?」と言われて、何も意見が出ないので、「適当でも何か言ったら話が広がりますよ」と言いますが、この二つのセリフの間は、役者としては不安になってしまうので少し早く次のセリフを入れてしまいがちですが、耐えて長めに間を取った方が、面白くなります。

「、」で終わっているのか「。」で終わっているのかを見極めること、稽古で台本や段取りと違うことが起こってもそれを受け入れて次につなげること、一見なんでもないような「あぁ」「そう」「えー」などの短い台詞こそ大切だということ、移動する時も、その役が背負っている心理を忘れないこと。
そして、役者としては全部のセリフをしっかり聞いていなければならないけれど、その役としては、聞くべきセリフと聞かないセリフを取捨選択すること。
言葉だけのやり取りではなく、そこに漂う空気を感じてそれを引きうけること。

演劇をするにあたって、とても大切なことが高杉さんの口から矢継ぎ早に出てきます。
本番がどんどん近づいてきています。
皆さんとても高い集中力で、3時間の稽古を乗り切りました。

どんなふうにその場がつくられていくのか、本番がとても楽しみです。

2018年9月25日火曜日

音響オペと動く体。

2018年9月25日 そよ風ペダル 担当:梶川

先週の稽古でちょこちょこと筒井さんがシーン中に試しの音を流していましたが。
今日は決定された音をみんなで共有するところから始まりました。
音の流れるところだけを抜いて稽古を重ねます。
これまた独特の選曲です。
何を普通というかわかりませんが、例えば演技の後ろで流れる音楽というのは、後ろでと言っているように演技を支えると言うかあくまで前には演技があります。
そういう意味では今回の音たちは演技と対等に扱われているというか。
なんならセリフの一環として聞こえてくるような印象です。
音を確認したあと、休憩を挟んで通し稽古です。
独特のやり取りと言うのは動き続ける体からきているのかもしれません。
前回の作品で発話するときに足を動かすというのがありました。
その流れからか常に体が自然と動き続けています。
体が動くことで会話が独特の間合いで行われても停滞することなくやり取りがつながっていきます。
これも積み重ねですね。


初通し。

2018年9月25日 恍惚一座 担当:梶川

宿題の場面転換の段取りは決められました。
まずはその段取りの確認と練習。
修正も入りつつ、決定しました。
そして照明のスタッフが来たということで初通しです。
後半が駆け足で稽古したので立ち位置や登場退場の位置が定まっていないのが明らかになりました。
演技自体は、セリフは覚えるとして、いや、覚えた上で今やっている演技と同じことができるかがまずは
目標かと。
その上でユーモラスな部分をどう成立させるかだと。
今月中でセリフ覚えを終えるとのこと。
急ピッチの創作です。



2018年9月21日金曜日

台本に書かれている情報を大切に

920 WakuWaku 担当 土井
長らくお待たせしたチラシが出来てきました。ご迷惑おかけしました!
今日は6ページ大谷・岩山の登場から、14ページ菊池が会議を開始するまでを抜き稽古しました。
稽古中は共演者が間違えても指摘せず、起こった事を受け入れましょう。時間を止めてはいけません。
台本に書かれている「、」か「。」かの違いに注意、「、」で終わっているのは何か言おうとして遮られた事を示します。
テンポ良すぎて情報を流してしまわないことも注意しなくてはなりません。

座っていた岩山が立ちます。立つ動機は台詞に反映しているでしょうか?筋が通る根拠を作らないと、立った怒りが見えません。そして、客にも相手にも言葉が聞き取れるように、
ゆっくりでいいから、しっかりと丁寧に発音しましょう。

浅野が登場します。普通に動きましょう。
田淵、浅野の会話に入る「一拍の間」。流れてしまいがちな言葉が留まります。
田淵は笑いで怒りを逃すように。
大谷の「いや、」は前言を否定する強い「いや、」やる気があるのか無いのか、紙一重の心の動きを捉える重要な「いや、」です。
浅野 の長い台詞にはブレスを入れてみましょうか。高度なテクニックです。そして「沈黙」の間も続いている息を、一旦切りましょう。
菊池のギャルっぽさで笑いが出ます。菊池がバランサーだという事がよくわかります。
最前列上手端から見ていると、佐竹の登場が机に隠れてわかりにくかったです。こちらから見えないとしたら残念です。
来週も抜き稽古し、104日は富田で通し稽古です。


2018年9月18日火曜日

会話とは何か。

9月18日 そよ風ペダル 担当:梶川

4時間稽古です。
アップをして、前半と後半をそれぞれ通し稽古。
まだ少しプロンプが入ることもありますが、だんだんとやり取りが続くようになりました。
やり取りと簡単に言っていますが、出来上がっているものはとても独特です。
例えば会話劇としてのやり取りだと、テンポを重視したり間を詰めたりと言うことを目指します。
それは日常会話を再現することを目指しているとも言えます。
今回の作品はそこで創作はされていない気がします。
間をとってゆっくりやり取りをしようということになっています。
そして脚本段階で普段の会話ではなかなか出てこないようなセリフも書かれています。
ですが不思議と自然な会話に聞こえてきます。
何を持って会話と言うのか。
解明はできませんが。
とても不思議な体験です。


脚本完成。

9月18日 恍惚一座 担当:梶川

何をおいても今日の一番のトピックは、ついに、脚本が完成しました。
ここからです。
稽古は先週からの続きのところを段取りつけて、最初に戻っていけるところまで。
これでいろいろなことを準備していけます。
舞台セットも決まり、場面転換するタイミングも決まり。
宿題は誰がどう椅子を移動するか。
来週までに取りまとめます。
みなさんの宿題はとにかくセリフを。
山口さんはオープニングとエンディングの演出を考えるという宿題。
来週は照明のスタッフが稽古に来ます。
脚本を持ちながらでも通し稽を決行です。


2018年9月14日金曜日

つるつると台詞が出てきてほしい

913 WakuWaku 担当 土井
今日は抜き稽古です。
まず1ページの終わりから6ページ初めまで。
地味ではあるが暗くない、明るい雰囲気で始めたい場面です。
池田の態度が柔らかくなると余計に怖い印象を与える為には、最初は冷淡な方がいい。佐竹は段々と池田との関係性が変わってくる事を感じ、それに反応します。自分の意見を主張する事は、相手へ怒りをぶつける事ではありません。相手を尊重する気持ちをちゃんと持っています。
田淵が来てからの池田は、身体の変化と共に口調も変化。

休憩後は14ページより17ページまで。池田以外のメンバーが出し物についての話し合いを始める所からです。
「立てたい言葉」というのがあります、どれでしょう?まず、ちゃんと発音し観客にしっかりとその言葉を聞き取ってもらいましょう。
この間台詞のない人はどんな態度でいるでしょう?台本に書いてない部分を作って笑いを生み出す事ができます。
前の人の台詞に乗っかっていくところは乗っかって。
即興の提案が出た後、何故か暗い空気が漂いました。
大谷は自分の思考の中で自問自答しているだけで、暗くなるのとは違います。

31ページから最後まで。
前半と後半は空気が違います。田淵を心配していても笑いを忘れず平静を保つ菊池の心遣い。
田淵は写真のことを聞かれても普通に話し、視線は柔らかく相手の方を見ています。
それぞれの役割、関係性が出来てきました。これからは相手とのキャッチボールを楽しむところまで行きたい。それには台詞は正確に覚え「つるつる」と出てくるまで読んで覚えましょう。

ところで、熱望していた「戸」を作って頂けることになったのだから、戸がある事を意識して稽古をしましょう。開けっ放しで出入りはしないでしょうから。



2018年9月12日水曜日

舞台上の自由。

9月11日 そよ風ペダル 担当:梶川

先週が台風でお休みで。
その振替稽古が必要になり、今週は3時間稽古ですが来週からは4時間稽古に延長です。
みっちりと稽古していきます。
一時間程度の作品なので丁寧に演出をつけていっても通し稽古ができます。
まだセリフが抜けることもありますが、それはすでに作品として織り込み済み。
つまりはプロンプが入ることも作品の一部。
どのようにプロンプが入ると美しくうまくいくか。
大切なのは役柄としての状態を途切れさせない。
片手だけ意識を切り離してプロンプターに合図を送る。
要は見ている側にとって舞台空間が継続しているなというように見えた上でなら自由であると。
とても自由な作品です。
なかなか他では見られない作品に仕上がりそうです。



2018年9月11日火曜日

時間との。

9月11日 恍惚一座 担当:梶川

脚本の書き直しはありませんでしたので、引き続き中盤シーンの場面転換や登場退場の場所、立ち位置といった段取り稽古進めていきます。
今日は舞台のスタッフが稽古場に来ているので、舞台セットに関しても詰めていきます。
今日からは三時間稽古。
本番までの時間も限られてきて、ドキドキしてきました。
が、なんとかなるだろうという楽天的な安心感もありつつ。
きっと、会話としての演技はできあがるだろうという予想がたっているので、セリフを覚えて段取りを覚えてができれば。
いや、もちろん高みを目指しましょう。



2018年9月7日金曜日

劇場

96 WakuWaku 担当 土井
今日は照明さんを迎えて2回目の通しです。
通しの前に、前半の11ページ下段から16ページ上段を抜き稽古。笑いで「いたずら心」を表現しましょう。
大谷がやる気になってきたあたりからです。
表に出さなかった自分の意見を主張し始めた浅野、「沈黙」の後には口調に熱が入ります。彼の教育論が吹き出し、菊池が軽く同調します。しかも「ギャルっぽく」という注文が入りました。
大谷と佐竹が出会った時の声は、枠に閉じ込もらない、どこまでも届くような大きな叫びです。

1550分から通し、172分に終わりました。
1回目の通しより、随分台詞が出るようになっていますが、まだまだ不十分です。流れとテンポを良くするためにもっと頑張りましょう。台詞を覚えてからがスタートです。
相手に反応して台詞が出、会話が成立するようになると台詞が生きた言葉になります。
そして堂々と言い切る台詞は、語尾を上げないように。

それぞれが自分の教育論をぶつけます。
その時間は独自の「劇場」のようです。大先輩に対して覚悟を持って自論を述べる者、もうすぐ去るからこそ、後輩に言っておきたい事がある者、etc・・・そして両者の間を取り持つ者がいます。

今日のラストは湿っぽくなりすぎたようです。次回はからっとしたラストになるかもしれません、悲しみは内に秘めながら。誰を意識してその一言を言うのかを、話し合いました。一言が大きな広がりを持っていることがわかります。

すでに「役」は作家の手を離れて役者のものになりました。言葉にならない部分を自分で考え、皆で考え、悩み、挑戦しましょう、それが演劇の楽しみですね。











2018年8月31日金曜日

自分の体験として語る

830 WakuWaku 担当 土井
久しぶりに全員が揃いました。今日も皆さん13時から自主練習をされています。
先週に引き続き、「言い方、言い回し」で台詞を言うのではなく、「相手がどう思ったか?自分がどう感じて言っているのか?」を肝に据えた稽古をします。台詞のない間も、自分がどう感じているかを想像し「感じる」のです。

今日は5ページ、田淵の独白から稽古を始めました。
会話が同時進行する時、何を言ってるか観客にわからなくてもいいので、その気分だけは伝わるようにしましょう。
大谷の「嫌そう」の度合いが強いほど、周りの働きかけが引き立ってきます。テンポが悪いというのは、遅いというだけでなく、自分が喋っている事を自分の体験として語っていないのが原因です。
台詞のないところでのアイコンタクト、目線が非常に重要です。一瞬空気が張り詰め、皆で1人を見る所など随分いい感じになってきました。
岩山は「そんな堂々と」と相手が自然に反応する、堂々感で喋ってほしいところ。それには、何を怒っているのか、何を主張したいのか、その理屈を理解すると、相手、そして客にも彼の理屈が入ってきます。

ここ3回程の稽古で芝居がどんどん「生き物」になってきました。ひとり、家で稽古をする時は、どんな気持ちを込めてその台詞を言っているのかを想像して、口に出してみましょう。来週は2回目の通しですね。


2018年8月28日火曜日

プロンプというルール。

2018年8月28日 そよ風ペダル 担当:梶川

今日は主に後半から終わりまでを重点的に稽古しました。
これまでもプロンプを入れつつ脚本を離して稽古を進めていました。
今日からは正式にセリフが出ないときは、演技は継続しながらプロンプターに手で合図してセリフをもらうということがルール化されました。
これはきっと本番も同様。
なぜならこのプロンプターは舞台上にずっといますから。
そしてプロンプ以外にもいろいろと役割があります。
他の登場人物とは別の次元に存在しているように見えるプロンプター。
このプロンプターをどのように解釈するかで、作品の見え方も変わってくるように思います。
速記者と稽古場では呼ばれていますが、果たして。
さておき、プロンプターはいたとしても、セリフを覚えた方が質は上がるわけで。
繰り返し稽古を重ねましょう。


段取り稽古1。

2018年8月28日 恍惚一座 担当:梶川

まだ執筆はされていく予定ですが、現状の脚本で稽古を進めていきます。
今週から3週かけて最初から登場退場や舞台転換などの段取りを決めていきます。
演技のことはセリフを覚えてからということで、舞台セットをどうするかとか立ち位置のことを優先していきます。
つまりは3週で段取りを決めての4週目からはセリフを覚えて脚本を離しての稽古に入りたい。
言ってしまうならば、本番まであと10週。
週一の稽古ですから、残り20時間。
脚本創作に時間がかかりました。
ということで来週からは3時間稽古となります。
時間が貴重になってきました。



2018年8月24日金曜日

演出家を演じる

8月23日 WakuWaku 担当 土井
稽古終了後、一斉に避難勧告の知らせが鳴りました。
大津から来られるスヌーピーさんは今日もお休みです。
今日は先週やった即興劇の場面をもう一度おさらいし、ラストの2人の場面を稽古しました。
岩山の代役をすると、大谷と岩山、佐竹の距離、状態、また、岩山、佐竹、池田の関係がよく分かりました。台本にあるからではなく、相手に反応して思わず身体が動く、言葉が出る、という感覚です。ひとつひとつの心の動きを丁寧に追いました。特に即興劇の演出をする大谷は、重要な役回り、相手の反応を見ながら、ある種の興奮を覚えつつ、皆をやる気にさせ、盛り上がりへと引っ張って行きます。一度皆で台本を持って読んでみると、その構成を冷静に理解する事が出来ました。
即興劇の場面では、話を続けないといけませんが、自由に遊ぶことは「あり」です。皆さん上手に即興を楽しんでください。
池田、長台詞が入りました。相手をしっかりと見据えて語るので、相手はぐっと言葉に詰まり、心を動かされました。これなんですね、そしてここから始まるんですね。

来週の稽古ますます楽しみです。もう地震も台風も来ないよう祈りましょう!

2018年8月21日火曜日

舞台に登場するための作戦。

2018年8月21日 そよ風ペダル  担当:梶川

今日から3時間稽古です。
そして今回の舞台監督も稽古場に来られました。
稽古前に筒井さんと舞台についてのミーティングをされようで。
登場口の構造が確認され、特殊なのでそれに合わせての稽古をしました。
演技エリアとお客さんが見えているスペースとに差があります。
意図的なのか、偶然なのか、それはもはや問題ではなくて、もうそのことさえも楽しんでしまおうという作戦です。
はい、作戦です。
登場のこともそうですが、その他も、要は作戦を練っているのだなと。
ナンセンスという話を先週のブログで書きました。
意味がないということは物語の流れであるとか、キャラクターの感情であるとか、脚本ベースというよりも演出ベースで創作しているように思います。
そういう意味で作戦を練っている感覚になります。
稽古イコール作戦会議と。
作戦が増えれば増えるほど面白くなる予感がします。
作戦を立てる上でも脚本からは離れて、要はセリフをものにして舞台に立ちたいところです。


2018年8月17日金曜日

ちゃんと存在しそこに「生きる」

816 WakuWaku 担当 土井
今日は舞台監督さんが来られました。男性陣がお休みなので、岩山を高杉先生が、浅野は土井が代わりました。即興劇を提案するところから、池田が入って来て出て行くところまでを。
自分の台詞を言い、段取り通りに動くのではなく、「舞台にちゃんと存在し、起こった事に反応する」ことを目指します。
役の人格に成り切るか?という事になると、自分ではない人格にはなるが、自分の人格からは逃れられない事もわかります。
即興劇をする時、素の自分の人格と役の人格、役の人格と即興劇上での人格の関係がオーバーラップします。大谷は演出家の目で皆をまとめていきます。
盛り上がるためには、ちゃんと役としてそこに「生きる」ことが大切。自分が相手に働きかけると相手もそれに反応し、相手に対して自分もまた反応する、その積み重ねです。そこから偶然に生まれるものを大事にしてください。とてもいい時間を持てました。最後に舞台監督さんに皆である「お願い」を。それは、ヒミツ!




2018年8月16日木曜日

ナンセンスのセンス。

2018年8月14日 そよ風ペダル 担当:梶川

先週は通し稽古でした。
今週からはシーンを抜いて細かく稽古していきます。
シーンで描かれているおかしみをどうしたら表現できるか。
視線やテンポや体の向きなどを検証していきます。
ナンセンスコメディーを標榜して創作していますが、何がユーモアになるのかは明確です。
ナンセンスのセンスとは感性ではなく意味や価値ということ。
意味はありませんが、ユーモアはあります。
筒井さんからも、そのユーモアの意図とそのための方法は丁寧に解説されていきます。
来週からは3時間の延長稽古になります。
意味のないバカバカしさを面白くする感性を身につけましょう。

2018年8月14日火曜日

脚本の完成2と言いつつセリフ覚えスタート。

2018年8月14日 恍惚一座 担当:梶川

ブログタイトルに2がつきましたね。
でも前向きに執筆が続きます。
大方の流れはできていて、メインキャラの最後の盛り上がりと四人組の歌手チームがチームとして描かれているため、その中でのそれぞれの個性や役割が少ないと。
大きく脚本を書き直すというよりは、今あるセリフに付け足していくことになるだろうという予想です。
というわけで、現段階で脚本に書かれているセリフは変更されないとのことで、いよいよセリフ覚え作業の始まりです。
お待たせしました。
稽古はみんなで読み合わせをして、オープニングシーンの演出を試しました。
いよいよスタート、と言いつつ来週はお休みです。
お家でセリフ覚えをよろしくお願いします。

2018年8月10日金曜日

努力の結果が出る段階

89 WakuWaku 担当  わ土井
今日は富田ふれあい文化センター 大ホールにて13時から17時の稽古です。ホールのステージを使用し、ちょっとした本番気分に。どうしても声が反響するのでそこは気をつけたいところ。

遅れているスヌーピーさんを待ち、登場人物の少ない冒頭場面の稽古から。「台詞のない時間」をうまく使うようになってきています。1人だけの台詞では、計算された細かい段取りで見る人を引きつけます。

やっと全員が揃い、1510分より27ページ、田淵と大谷が話している所に飲み物を持った3人が戻ってくるところからを抜稽古。台詞が重くならないように。役によって体育会系、文化系の気質が出ています。
ひとり立っている浅野、座りたくなる衝動は大切にしましょう。舞台を歩きながら、「美味しい位置」を捉えるのです。
座りながら客席から見える身体の向きを考えて。

1535分から通しを始め1650分に終わりました。
ダメ出しはロビーにて。
今日、「通し」をしてみて自分が現在どういうところにいるかがわかったことと思います。
まずは何と言っても、「台詞を覚える」こと。不安だから台詞のリズムが良くないのです。

まず声に出して最初から最後まで自分の役だけでなく全部を読みます。全体をよくわかっていないと自分の役を掴む事はできません。そのあと、短い区切りで何度も読む事を繰り返します。台本が意図する事がだんだんとわかってきます。

決めた事が守られていないのは、そもそも決めた事をわかっているのかどうかを確認しなければいけませんね。そして必ずメモを取って覚えることです。
今は努力した分、その結果が出る段階です。家で頑張って自習してその成果を稽古で発表しましょう。
次回の通しは9月6日に決まりました。