2017年9月1日金曜日

待たされる時間をリアルに生きる

831 Waku Waku 担当 土井

今日は1時間早く先生が来てくださいました。まず会場になる305号室を見学です。今年初めてこの舞台に立つ3名の方も、イメージが掴めたでしょうか。下手側、寮長室の扉からのアプローチや、上手側の給湯室の位置を確認。
既設舞台下手が寮の玄関口となります。舞台袖は五歩程。いつもの稽古では、この距離が取れませんが、感覚を覚えておきましょう。
明日から9月です。21日には通しをし、ダメ出しを受け、それを自分のものにして28日にはもう一度通しをする予定です。

なぜか同じ舞台の広さ(バミリ)が広く感じる306号室に戻り、今日も1幕から、部分稽古。
マイペースで笑いながらガンガン話しかけてくる田所がお茶を入れに行きます。
待たされている時間を縁子としてリアルに生きます。ホッとし息をつく時間があり、周りを見ると感情が動きます、刑事のように隈なく点検する見方ではないですね。

1幕から2幕への繋ぎ
下手袖で恫喝している竜二から舞台は見えないので、縁子の動きは「秒数」ではかりましょうか?
動きながら台詞をいう事の多い竜二です。また、台詞の「圧」と「声量」は違う事も考慮を。
亜季は2人のハーモニーを作る事を目指します。

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「待たされる時間」、ここにもありましたね。遠藤は自然に亜季を呼びに行った栞を待っています。
懐柔策と、役人ぽさを切り替えます。めんどくさそうに対応する栞。2人の温度差が出ます。
続く貞子と栞。2人の関係は「沈黙」で表現されます。とても沈黙の多い場面です。たまに貞子を見る事で冷静さに隠された栞の本心が垣間見得ます。ここでも声の圧と声量の違いを考慮する台詞があります。貞子も本当の肯定ではない、「うん」が。

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栞が出て行ってからの菊江と竜二。
菊江は昔を思い出す時、声のトーンや目線が変わります。
菊江のいう事を理解できない竜二も、最後は何かを感じます。相手の台詞を受けて自分の台詞が出てくるのです。

栞と浩子の言い合いはもっとも感情が昂ぶる場面。声のトーンは落としているが、胸中で煮えたぎるものがあるという複雑さ、台詞のリズム、相手を受けるリズム、より気持ちを高めるために間をしっかりと使い、一個ずつの台詞を積み上げます。