2016年12月3日土曜日

息を吸って、吐く、吐ききる

121 WakuWaku 担当 土井

10月末の公演後、今日から稽古再開です。
久しぶりに「ビンバンボイーン」と「順に立って座るゲーム」でウォーミングアップ。「ボイーン」で、当てられたのに動いてはいけない、というのが一番難しく、思わずリアクションしてしまいます。

今後の練習は俳優としての基礎訓練をしっかりとやることになりました。
まずは「遠くまで声を届ける」訓練を。
今までの練習は見る人は近くにいましたが、今日からは出来るだけ遠くで見ます。
3人が組になり、見ている人に充分聞こえる声で、この間の公演を振り返って思う事をフリートーキング します。以下その一部。


1話と3話では進度に違いが出た。
グループ毎に対抗意識が生まれたのは想定外。
初めてだったので対抗意識もそんな物かと思っていた。
台詞は、自分ひとりで練習する時は覚えているのに実際に人とやると噛み合わなくなった。
相手を感じる事が大切。年を取るに従い、覚えるのが難しくなる。
役柄を把握できれば大丈夫。
自分がどう映っているのか、今日いただいたDVDで確認したい。
着物の裾が気になった。
「熱くなれるものがあってうらやましい」と友達に嫉妬された。
役が自分にぴったりだった。逆に当初嫌いな役だったが、観た人からかっこいい役だと言われた。

3
人の関係を大事にしながら、声も見ている人に届いていました。

これからどんなお芝居をやりたいか?では。

翻訳物の毛皮を着ているような役がやりたい。如何にも芝居、がしたい。
受身なのでどんな役でもやらしてもらいたい。
不倫物がやりたかった。残念だった。
ちょっと高い階段に登って違う景色を見たい。何時もと違う世界を生きたい。先生にキツイ批評をいただきたい。等等。
(自分が入った組の記録が出来なくて申し訳ない!)

先生から、改めて公演「そっとふれてみる」についての解説を頂きました。

休憩後の練習は、「息を吸い、吐く」事から。
お腹だけに空気を入れるのではなく、身体中に入れる感じです。脇も背中も膨らんできます。そして最後まで息を吐き切ります。うつ伏せになってこの呼吸をすると、背中を触る人は呼吸している人の脇腹や背中が、膨らんでいくのを感じる事が出来ます。

その息を使い、今度は「あー」と息が続く限り声を出します。



次に同じ声を頭から出します。また、前に、下に。頭から出すと甲高く、下には地を這うような声になります。決して顔や目を上や下に向けないように。こんなにバラエティー豊かな声が出る事に驚きます。会話する時は自然に相手が話している間に息を吸っているのですが、芝居では相手の台詞が終わってから息を吸う事があります。そうすると、間抜けな会話になってしまいます。息を吸うタイミングでぐっと芝居が引き締まります。

しっかりと基礎練習することによって、自分でも思っていなかった可能性が生まれることでしょう。