2016年7月23日土曜日

「・・・」気持ちの悪い間を十分にとる

721 WakuWaku 担当 土井

今日は舞台監督さん、制作さんを迎えての練習、いつもとは違った緊張があったでしょうか。小道具や衣装も少しずつ準備されつつあります。

ウォーミングアップは、2人ずつに分かれて自由に会話、その時相手の言う事を聞きながら、自分の言う事も考えます。これは「自分を客観視しながら会話する」という訓練です。
横で観察していると、話す時、聞く時の身体の動きや、相手をどのくらい見ているか?相手の目を見ているか?など色々と凄い情報が得られます。
第2話から部分的に抜き稽古。相手の登場時の緊張とその後の弛緩、二人の間に流れる時間の違い、感覚の違いを表します。敏江の切り替えが良くなっています。邦生は台詞回しの癖の為に何を言っているのかわからず、観客に情報が伝わりません。台詞の意味を噛み締めながら、台詞のすき間に台詞を入れて会話の流れを作りましょう。また作話の対象になっている人(聡子)への「思い」を見せましょう。
悦子は台詞を言う時にのり出す癖を、意識して我慢するといいですね。


第3話。斎藤は、「イライラ感」が板についてきました。黒田は台詞の最後に薄ら笑いを浮かべ、職員という立場だけれど気心がしれている「なかよし感」を出します。
斎藤が大切なもの(牌)に八つ当たりする行為について質問がありました。「そんな事はしないはずだ、でも?・・・」と疑問を持ち、稽古で情報を共有し、そうなる理由を明快にしていくのは大切なことですね。いい質問でした。
黒田は牌を触りながら、ピリピリとした空気の緊張を溶いていきます。何か作業をしながら台詞を言うと言葉が柔らかくなります。後に登場する鈴村たちも荷物を置く作業をしながら、遅刻の申し訳なさを表しつつ楽しそうな感じを。黒田と山本は流れるように退場します。
鈴村は斎藤への怖さを怖さで立ち向かうのでなく、ご機嫌を取りながら、でも言う事は言う人。言いにくい事を怖い相手に言う、という事は日常でも難しい事です。


第1話、今日は宮田と中島の会話から。 「・・・」と、気持ちの悪い間が何度もでてくる場面です。敢えてこの気持ちの悪い「間」を十分に取りましょう。
二人には温度差の違いがあります。相手の返事がなくても、友達同士のヒエラルキー(階層意識)によるイジリです。ところがその内に攻守交代が起こります。この押し引きの変化をうまく表現しましょう。相手の台詞を待ち、待っている間緊張感を保ちます。楽しそうな感じは板についてきました。これからは落とす所は落とすことに挑戦です。