2016年5月31日火曜日

リーディングの稽古。

5月31日 そよ風ペダル 担当:梶川

6月21日の練習は無料の発表会になります。

残り3回の稽古はそれに向けての準備に。

発表会はリーディングになります。

普通のセリフを覚えての演劇稽古とリーディングの稽古は趣きが違います。

まず視線は脚本に縛られます。

一言のセリフなんかは覚えてしまえるので相手を見ながらしゃべれてしまいます。

しかしリーディングの演出として相手を見ず脚本を見続けることになります。

そして体の向きは客席に正対し続けます。

印象としては声に特化して作品を創作し直していっているようです。

ルールを均一にして情報を制限し、逆にシンプルに脚本を伝え、お客さんの想像を動員して見やすくする。

体の演技を排することで、また作品の別の側面がみえてくるように感じました。

リーディングで最初から最後まで通しました。

ト書きを読む必要があるところ、実際に動くところの精査をしていきながら。

シンプルにあり続けることの難しさストレスにいかに対応するかの稽古が続きます。




妖精の言葉。


5月31日 恍惚一座 担当:梶川

スタッフが勢揃いしての通し稽古です。

舞台の広さをしめすために床にテープを貼って、椅子の位置も厳密に決めていきます。


チラリと奥に役者さんも写り込んでいますが、本番衣装で稽古しているので、ちょっとしたネタバレです。

あえてネタバレを。

妖精たちの言葉を紹介します。

「ザスパノー!」

素晴らしい異文化に触れた時に叫ぶ相手を讃える言葉。

例えばお客様にザスパノーと言ってもらえるように。

そして、「カナデオン。」

奇跡が起きると叶う、強い希望。

もしくは奇跡を願い信じる気持ち。

妖精を見るにはカナデオンを持っていなければなりません。

さて、妖精に出会うことはできるでしょうか。

僕らはカナデオンを持とうと稽古しています。



2016年5月27日金曜日

第3話 笑い飛ばしながら・・・



526 WakuWaku 担当 土井

ジョージゲーム
四人一組、1人がジョージになります。
パンパン(手を叩く)、ジョージ、Aさん、パンパン、AさんBさん パンパン・・と続いて行きます。
視線と手と言葉は別の動き、マルチタスクをこなす訓練です。





連想ゲーム
ジョージゲームと似ていて違うテンポにご用心。






さて、台本は第2話の最後までと、第3話の途中まででき上がりました。

今日は第3話を組を変えて読み合わせしました。約半ページずつで交代するので、裏に隠れた役柄の設定を理解する事は大変です。でもわかっていると台詞の意味がよくわかってきます。
第3話は台詞のテンポも良く、会話が盛り上がってテンションが高くなります。いない人の悪口や揶揄、からかいは実の所楽しいものです。言い方で、人間関係や性格がわかってきます。笑い飛ばしながら軽く楽しげに言いたいですね。願わくば悪口の中にも愛情を感じられたら・・・。






普段のイメージと違う役を演じると新鮮に感じます。結果的に誰がどの役をするのかは演出のみぞ知る事ですが。
思いもかけない配役だったが、いつの間にかこの人でなければ、というように変わっていくのが練習の成果なのですね。



第二話が変わる事をお聞きしています。先生大変ですがよろしくお願い致します。皆さん、熱い思いで新たな場面をお待ちしましょう。


2016年5月24日火曜日

先を読む。

5月24日 そよ風ペダル 担当:梶川

先週稽古したシーンの周辺を創作します。

細かく見ていきつつ。

現時点で作品は1場だけが完成しています。

みなさんの演技創作を見ながら、筒井さんが続きのシーンを考えられていきます。

みなさんも先がどうなるか気になっているわけですが。

とあるシーンを脚本から変更していく筒井さん。

曰く、後半を書くために試しにというか参考にするための稽古。

二人のキャラクターの関係が真逆に見えてきました。

みなさん、これはどういうことだと、先を読んでいろいろ解釈されています。

それはそれは楽しそうに。

確かに先が気になりますね。

1場は人物紹介といろんな伏線がはられていて。

さて、どんな解決を見ていくのでしょう。

先を気にしつつ、今は目の前のシーンに集中です。



作品アップデート。

5月24日 恍惚一座 担当:梶川


シーン稽古や細かな演技づくりは自主練習にまわされていて、通常稽古では通し稽古をしています。

毎週見るたびに新しい演技が増えていて、どういう経緯でそこに至ったのか、とても楽しいです。

今日は舞台スタッフと照明スタッフさんが来られました。

これまでなんとなくで稽古していた空間の広さですが、舞台スタッフさんに計測してもらって、空間も意識に入れながらの通し稽古でした。

どんどん作品が引き締まっています。

通し後は、とりあえずダンスの稽古。

大きく楽しくダイナミックに。

そして午後の自主練習で通しの振り返りです。

この振り返りをまた越えた後、来週も違う作品になるのでしょう。

来週もスタッフさんが来られての通し稽古。

新しい作品を期待しましょう。

2016年5月20日金曜日

声のベクトル

5月19日  WakuWaku 担当 土井

人間知恵の輪、しりとりゲームの後、台本に入りました。先週の女三人組の話の残りの部分と、男女2人の場面、前半部分が出来上がりました。まずは最初から全員で台詞を一つずつ読んだ後、男女のシーンを女性役を取り替えて何度も繰り返しました。ふたりの設定は、演じる人によって色々な関係に見えます。同じ男役の方が違う人間に見えます。(今日はお疲れ様でした!)









小さい頃からよく知っている幼馴染同士、
仲の良いお父ちゃんとお母ちゃん、
優しいお姉さんと弟、
職場の同僚、
女性教師と男子生徒、、、。
で、この男女2人の関係は何なのでしょうか?今日は私達の秘密にしておきましょう。








芝居の空気を変える為に、「間を取る」事を考えます。
役の「声のベクトル 」はどの様に持っていきますか?
一個づつの台詞のトーンは良くても、継続する場合は違ってきたりします。
まだ読み合わせ段階ですが、ト書きの部分をイメージし、作っていきましょう。








ニュアンスをつけずに台詞を言わなくてはならないときもあります。はっきり言い切らないで語尾をすぼめるという注文も出ました。これからどの様に変わっていくかとても楽しみです。

テンションの変化によってドラマが生まれ、深まって行きます。後半部分が待ち遠しいです。

2016年5月17日火曜日

夫婦の対立。

5月17日 そよ風ペダル 担当:梶川

今日の稽古は後半の夫婦二人のシーン。

対立します。

奥さんがよく喋ります。

俗に言う長セリフというものですね。

女が息つく間もなくしゃべり、男は何も言えなくなる。

なんだかとてもリアルです。

女性は昔のことを引き合いに出して責め立てると思いきや、いきなり今のことに話が飛んだり。

その飛び具合に男性は翻弄されついていけず、ただ黙るしかなくなる。

男性は無反応にそこにいるわけではなく(見え方として無反応に見えるかもしれませんが)反応しようとしてできないわけです。

つまりは男性ただ黙るだけでなく、反応ができないという演技を作っていかなければなりません。

もちろんセリフがないのでどうするかは脚本には書かれていません。

そしてもちろん男性がどう反応できないかは、女性がどれだけ話を飛ばせるかにかかってきます。

リアルなやりとりをさらにリアルに仕上げていきます。

夫婦の対立を覗き見しているようです。

どこまで真に迫れるか。

なんだか自分の経験とも照らし合わせて。

面白いシーンになりそうです。

その瞬間に生まれる動機。

5月17日 恍惚一座 担当:梶川

衣装と小道具の決定日です。

恍惚一座にしては珍しく計画的に創作が進んでいます。

いつもはギリギリで飛躍して作品が化けていく創作になりがちですが。

いろんなことがすでに見え始めています。

今日の稽古はダンス練習から。

ダンスシーンが増えています。

ダンスのテーマはダイナミックと笑顔。

フリを間違えても構いません。

間違えても楽しんで動けていたら、それが伝わります。

ジェンカですから、みんなで楽しみましょう。

そのあと通し稽古です。

山口さんからのオーダーは詰まってもとにかく前に進めていってください。

と言われると、途端に緊張してしまうのでしょうか。

いつもよりセリフが飛んでいるような。

作品の原型が見えてきました。

やるべきこと、やりたいことがよくわかります。

ただそれが見え過ぎていて、次に何がくるかわかっていて演技をしているように見えました。

そのセリフやその行動はいまその瞬間に動機が生まれています。

つまりは外にあるものに反応しているのではなく、自分の中で決まっていふことで演技をしてしまっている。

外をよく見る、周りをよく聞く。

演出も段取りもセリフ覚えも終えて、いよいよ演技の本質の創作に取り掛かっていきます。

どこまで深く潜れるか、楽しみです。

2016年5月13日金曜日

言葉の多面性

5月12日 WakuWaku 担当 土井


雨上がり、夏のような陽気の中、今日は12時からの練習です。

人間知恵の輪で皆が体温を感じあいます。これって大事な事ですね。その後ストレッチをし、呼吸を整え瞑想。そして尻取りゲーム。

さて、いよいよ公演の台本です。今日は一部の途中まで。

まず、それぞれ黙読の後、ひとりひと台詞ずつ声に出して読んでみました。登場人物3人の設定は一度目ではよくわかりません。








次に少しずつ部分で区切って役付けをし、立ち稽古。

3人いるとバランスがよく、安定している状態になります。微妙な人間関係がこれから徐々に掴めて来るでしょう。
字面では相手を攻撃していても、他意がなく、相手を思いやっていたりします。言葉の多面性に気付きます。







今日初めての稽古でしたが、昔からのともだちという、懐かしい感じがよく出ていました。3人の登場人物、舞台には出ていない人物についての想像が広がります。来週が楽しみですね。5月いっぱい様々な役に挑戦しましょう。



2016年5月10日火曜日

細かいことを定着させる。

5月10日 そよ風ペダル 担当:梶川

ゴールデンウィークのお休みを挟んで久しぶりの稽古です。

脚本稽古は二周目のシーン稽古に入っています。

つまり一周目が台詞に抑揚をつけず、その役柄が話している内容がどんなものかを自分で把握していくことでした。

二周目はそこから発展して、把握した内容をよりよく伝えるためにどんな演技が要求されるかを考えていきます。

しゃべりかけるタイミングのことかもしれません。

相手の役柄との距離感かもしれません。

視線をどこに向けるかということかもしれません。

声の大きさやイントネーションのことかもしれません。

舞台への登退場の仕方かもしれません。

呼吸の仕方かもしれません。

沈黙の作り方かもしれません。

歩き方や座り方、つまりは体の使い方かもしれません。

etc,etc……。

こだわれること、こだわるべきことは際限なくあります。

もしかすると重箱の隅をつつくようなことかもしれません。

神は細部に宿るという言葉があります。

「細かなディテールを疎かにしては全体の美しさは得られない」

「細かくこだわった細部こそが作品の本質を決める」

このような意味の言葉だと思います。

作品全体としての質の高さを求めるためには、こういった細部へのこだわりを創作しつづけなければなりません。

これはともすると、地味で面白味にかける創作かもしれません。

しかしこの工程があるからこそ、見る方に喜んでいただける作品を生み出すことができると信じています。

細部から全体への稽古が続いていきましょう。


リラックスとリリース。

5月10日 恍惚一座 担当:梶川


最初のシーンを抜き稽古したのち、時間ギリギリで通し稽古です。

個人的に先週がお休みでその前はダンスの振り付けを考えてで稽古をしっかり見れていませんでしたが。

セリフがまだ少し抜けたりしますが、面白い。

演技として、いろんな工夫が散りばめられています。

まだクスっていうくらいの笑いですが、良くなる可能性を秘めています。

大劇場だとしたところで、演技的に全く無理をしていません。

やはり恍惚一座はどこまで自然体で舞台に居られるか。

リラックスして舞台にいてくださいとよくいわれますが、それとも少し違って。

いかに空間にリリースしていくか。

緊張で体がかたくなるのは(緊張した演技をするとしても)演技を阻害していきますが、だからといって体の力を抜いていればいいというものでもありません。

リラックスした体では反射的に反応して動きを立ち上げることはできません。

ではリリースした体とは何か。

例えば敵を前にした武道家やサッカーでゴールを守るキーパー。

とにもかくにもいつ何が起こっても対応できる外側に開かれた体、それをリリースした体もしくは自然体と名付けます。

動きがどこから生まれるかといって、地面から生まれてきます。

忘れがちですが、人は歩く時に足で地面を押しています。

試しに足裏を意識して歩くと姿勢や歩調が変わります。

足が遅いと悩んでいる子に足で強く地面をけることを教えると、きっとタイムが縮みます。

日本語はうまくしたもので、この状態をまさに地に足がつくと言います。

地に足をつけるのが難しくなってきました。

物理的に地面が土じゃなくなったり、裸足になる機会が減ったり。

足の裏をしっかり地面につけて、骨盤を落し、背筋に芯を通し、頭頂部から吊り上げていく。

自然体という基本を作ったうえで、演技としていろんなところにいけるようになります。

大劇場だからといって、演技を誇張するわけだなく、ただ意識は外に向かった自然体で舞台に立つ。

きっとそれだけで十分に伝わる豊かな表現が実現すると信じています。

まずはこの自然体を身につけられるかということですが。

それこそ精進しましょうということで。

2016年5月4日水曜日

見えないモノを見る

5月3日 恍惚一座 担当 土井

富田公民館集会室4で練習です。
窓から見える樹木、衣装を着けた人達が
木の中から抜け出てきたように見えます。

今日は途中から稽古を始めました。
はじめに設定した「客席側」を、逆にしての練習再開。何故だかは、お楽しみです。目に見えないモノを見ている、また、見えているけど見えない。どのようにしたら観客からはそのように見えるでしょうか?
また「ふりをしている」人に対する反応は、 早すぎると嘘くさくなります。






 
ダンスに誘うシーンが生まれました。最後には皆が踊り出しています。きまった動きと自由な動きの繰り返しですが、自由な動きのところは自分なりに決めておかないと、本番にうろたえることもあります。止まるときの事もよく考え、他の人の身体の向きや動きとの組み合わせも考えなくてはなりませんね。

 

最後に間違えた台詞が、何だか腑に落ちる感じでした。私達人間の心の中にあるものを思い出します。