2016年3月29日火曜日

プレーンな表現への味付け。

3月29日 そよ風ペダル 担当:梶川

今日は後半からラストまでの稽古です。

まずは普通の演技で通したあとに、抑制した演技で確認していきます。

この抑制された演技というのが、演技の軸になっていきます。

ゆくゆくは演技にいろをつけていきたいわけですが、まずは拠り所になるものをこれまでの稽古で作ってきたわけです。

この拠り所の演技となる演技が、つまりは料理でいうなら素材となっていくわけですね。

筒井さんの言葉でいうなら、プレーンな表現となります。

このプレーンなものにこれからいろんな味付けをしていきます。

どんな味になるかはわかりませんが、料理と違って味付けに混乱してきてもいつでもプレーンな状態に戻ることはできます。

逆に味付けをしまくったあとにプレーンな状態に戻った時に、それでも残った味付けこそが本当に美味しい演技なのかもしれません。

そしてまた、プレーンを知るということは自分を知るということでもあります。

味付けした演技が、役柄としてのものなのか自分の癖なのかもわかってきます。

演技の味付けがすぐ始まるかはわかりませんが、とある演出家曰く引き算ならいつでもできるから、とにかく失敗を恐れずいろんな演技をしてみようと。

どんな味わいが出てくるでしょう、楽しみです。


計画をたてる。

3月29日 恍惚一座 担当:梶川

伊地知さんからの脚本も届いて、最終の調整に入りました。

劇団員からのアイデアや疑問点を集めて、それに答えることで完成になりそうです。

小道具もいろいろ集まってきて、こんなもの持ってるんですか?といい感じです。

お次は衣装ですが、本筋としての作品作りですね。

ずっと言っていますがまずはセリフ覚えです。

ということで読み合わせを録音します。

音源を編集してもらって劇団員に配られてセリフ覚えにいかします。

舞台美術も決まってきて、短い時間でしたが最初のシーンを一度通して見ます。

山口さんから香盤表と稽古スケジュールも配られて計画ががっちりとたてられています。

これにあわせて、来週は続きから。

残すはダンスの振り付けですかね。

ダンスは難航していますが、まずは作品の中身からですね。

自主稽古も始まります、気張っていきましょう。


2016年3月25日金曜日

即興のワーク・・・地味編?

324WakuWaku 担当土井

今日から「即興演劇」の練習が始まりました。色々なワークの中で「相手、空間、自分」を感じる事を、常に大切にして下さい。先生曰く「今日は地味なワーク」という事でした。

まずは「連想ゲーム」
これは、上手くやらなければならないという固定観念を頭から取り除き、もっと無責任になる、又、苦手だと思い込まないで、自意識をコントロール出来るようになる為のワークです。

に「Yes,and」で相手のオファーを否定しない、柔らかさを持ち、ワンアイデアを足す「プレゼント」ゲームです。
プレゼントを手の上でイメージしながら悩みましょう。また、貰った人が答えるモノに、乗って反応しましょう。

次に「観察」ゲーム、教室を隈なくブツブツ言いながら観察しました。見ているようで見ていないものです。
よく見ることでモノが立体的に迫ってきます。このように相手、空間、自分を観察します。

1人が歩く」ゲーム。ひとの動きを感じ、切り替えのスイッチに敏感に反応します。

「居心地のいい空間」空間と自分を感じ、関わってきたものに反応するゲームです。また微細な身体の向きの違いで、関係がちがってきます。感情を排除して無機質に相手と関わりましょう。


このワークは、今後即興劇へと進化して行きます。来週もこのワークは続きます。4人が舞台にたたずむだけで、ドラマを想像します。



最後に「歌継ぎ」ゲームで終わりました。これも切替のスイッチに素早く反応するものです。



来週31日、306号室でお会いしましょう。

2016年3月23日水曜日

静かな演劇。

3月22日 そよ風ペダル 担当:梶川

シーン稽古が続きています。

棒読みの抑制したセリフ回しにテンポを加えていく稽古をしています。

今回の作品はいわゆる「静かな演劇」というものではないでしょうか。

静かな演劇とは、スピード感あふれるにぎやかな演劇に対して90年代ごろから現れ始めた演劇の形態です。

特徴としては日常レベルの等身大の人間の在り方を描いていくところにあります。

非日常を描くことが面白さに繋がっていたところで、日常を舞台空間にのせてしまうというところに新たな価値観が生まれたのかもしれません。

静かな演劇が生まれて以降、これに対してどう向き合っていくか、もしくはいかないのかが一つの命題になっていたように思います。

非日常と日常の対比がここにはある気がします。

非日常は既成から離れてダイナミックで強い表現ができて観るものの心を打ちますが、観る側は傍観者から抜け出すことが難しい面があるのではないでしょうか。

日常は自分の置かれている世界と地続きであるため当事者意識を生み出す可能性がありますが、抑圧した表現であるためある種の退屈さを感じることもあります。

あくまで個人的な印象で、このように二つわかりやすくわけることは暴力的ですらありますが。

シニア劇団で静かな演劇の作品をするということが珍しいのではないかと思います。

日常のありのままでシニア劇団のみなさんは魅力的であります。

では静かな演劇を簡単にできてしまうかというと、そこにはやはりいくつかの課題がありそうな気がします。

いまはまだ、どんな課題があり、それにどう答えていかなければならないかはわかりません。

しかし答えが導き出せたなら、観ている方も舞台世界に当事者として入り込んでもらい、その胸をグサリと突き刺すような心の動きを感じてもらえるのではないかと思っています。

地道な稽古が続いていますが、できあがる作品に期待が高まっています。

シニア劇団での静かな演劇、いったいどのように作り上げられるのでしょうか。


2016年3月22日火曜日

計画をたてる。

3月22日 恍惚一座 担当:梶川

カツラが稽古場に、、、

妖精役があるわけですが、宝塚のイメージで衣装を選ぼうということで、娘さんが余興で使ったカツラを持ってこられました。

妙に似合う。

ネタバレ?かなと画像を載せるのは控えましたが、若返りましたね。

さておき、山口さんが脚本を少し手を加えて稽古場に届けられました。

主な変更点を伝えた後、これからの予定について決めていきました。

小道具リストの作成、衣装合わせのタイミング、稽古予定、ダンスの方向性などなど。

なんにしても、この脚本でセリフ覚えをはじめてくださいとのこと。

4月からは午前中の稽古のあとに午後からも自主練習が始まります。

う〜ん、時間が。

今日はとにかく変更点を確認しながらの立ち稽古。

立ち位置を早く整理したいところですね。

そのためには舞台美術も。

だんだんやることが見えてきました。

慌てず余裕の心で淡々と。

明鏡止水で創作していきます。



2016年3月18日金曜日

「僕の東京日記」発表会

3月17日 WakuWaku 担当 土井
今日は8名の参加です。

久しぶりのストレッチ後、人間知恵の輪、順に立って座るゲームを。すんなりと上手くいきました。

さて、「僕の東京日記」最終日、発表です。
客席部分の照明を落とし、5組が発表したのち机を囲み感想を述べ合いました。




女性役を男性に代えた高原さんの台詞で「お前」と言われる事に違和感を持たれた方が多かったようです。

「人の癖がよくわかった」という感想がありました。先生が言われるように、お互いに指摘しあえて直していけたらいいですね。
「個性とは何か?」という問題にも繋がりますが、癖を消した後に出てくる個性までたどり着きたいものです。

「大きな声を出す事をまず目的にしていた」
「大きな声を出そうと思うと力が入ってしまう。力を入れなくても大きな声が出るようになりたい」
会場の広さや材質による「声の出し方」があり「身体の向き」でも声の届き具合が違います。公演する高槻現代劇場305号室の広さをイメージしましょう。

今回の目的は皆が演技のポイントを踏まえて、一貫した演技をすることでした。
「人によって指導が違うので見本を見せていただきたい」というご意見もありました。

この台本が終わり、少しホッコリ。来週からの稽古はしばらく「即興演劇」の予定です。どんな世界が生まれるのか、また楽しみですね。




2016年3月15日火曜日

主観、客観、絶対、相対。

3月15日 そよ風ペダル 担当:梶川

シーン稽古が進んでいます。

前回作品はコントということで、おかしなキャラクターや非日常の設定で演技を作っていきました。

今回の作品は日常レベルのキャラクターや会話のやりとりで作られています。

モロモロウロウロもキャラクターとしては日常レベルですが、その日常の中に非日常が侵食してきたような作品でした。

そしてそのキャラクターを演じる上ではその演じ手の持ち味や魅力によって創作せれていました。

それに対して今回は先に日常レベルのキャラクターが独立してあり、それに対してアプローチしていくことになります。

これまでの演技のアプローチを今回は変えないといけないということです。

ではどう変えていくのか。

おそらくはより分析が必要になるのだと思います。

これまで自分の持ち味で演技するということは、勝手に溢れてくる魅力そのまま舞台にのせることが求められました。

どこまでも主観的に演じることが求められていたのかもしれません。

それに対して今回は客観的に演技を作っていくことになります。

客観的であるとしてその視線は、どこに向かっていくのか。

実はそれはキャラクターに対してではなく、自分自身に向けられていくことになるように思います。

キャラクターという別のものに近づこうとしても、演じるのは自分自身でしかなく、この心と体を使うしかありません。

だとするならばキャラクターをいくら想像したところで、それが他人であり続ける限りは演じることはできませんし、自ずとまずは自分が何者で何ができるのかをさぐっていくことから始めざる得なくなります。

それはキャラクターを絶対的なものから相対的なものに置き換え自分と関係して何が一緒で何が違うのかを一つ一つ検証していくことになるのでしょう。

ここ最近の稽古で声の演技の下地作りとして行っている抑制してセリフを扱うことも、つまりは自分が何を話しているのかを冷静に分析していくためなのではないでしょうか。

今日の稽古では抑制したセリフ回しの中でテンポだけ速くするということをおこないました。

こうやってテンポを変えることによって何が変わるのか、それを分析して得られることが自分を探るヒントでありキャラクターを相対化することにつながります。

自分を見つめながらの作品作りを目指しましょう。

完成稿に向けて。

3月15日 恍惚一座 担当:梶川


第三稿まできました。

シーンがひとつ増えて、細かな表現の変化が。

しかし、そろそろ完成としたいところです。

今日の稽古では、舞台上の立ち位置や動きを事前に軽く想定して立って動きながら脚本を読んでいきました。

配役が決まっての最初の読み合わせですね。

作品の原型が見えてきました。

読み合わせあとは、作品のわからないところや気になるところを出していきます。

これと山口さんの意見を取りまとめて、伊地知さんとやり取りして、来週には脚本完成といきたいところ。

4月から自主練習もして5月中には作品を完成させて通し稽古ができるようにしたいですね。

時間は限られていますが、最良の作品を。

とりあえずダンスのふりを考えなければ。

そうそう、今回のタイトルは「オーロラ・ジェンカ」です。

ジェンカ。

どんなフリになることやら。

2016年3月11日金曜日

筋の通った人格を演じる

3月10日WakuWaku担当土井
「僕の東京日記」の練習は来週までとなりました。
指定された演技のポイントを意識し、一本筋の通った人格で最後まで通しましょう。道義付けは個人で考えます。

青木をなんとかしたいが、どうにもならない小淵の悲しみをどう表現しますか。励まし、泣き落とし、叱る、と、あの手この手で強く出たり引いたり、短い台本の中に様々な感情の動きが現れます。

そんな小淵の思いに青木はどう反応しますか?芝居に対するジレンマ、認めたくないのに面白く感じたアングラへの屈折した感情、時に醒めて語る言葉の本心は何なのでしょうか?

立った後に座るのは、段取りでなく、気持ちがそうなって動きたいものです。相手に触れ放す時、視線を合わしてそらす時もそうですね。切り替える所でまだ感情が切り替わってなく、迷いながら演じるまどろっこしさが却ってよかったりもします。


声のトーンを変え台詞にリズムをつけましょう。ずっと強い台詞だと言葉がブツ切れになります。また、台詞が通るほど「流れ」が生まれます。

「持つ所、待たないところ」を持つとぐっとよくなります。皆さん、身体と心の連動 が出来るようになってきています。


来週は発表会、台詞と決められた演技の約束事を完璧に自分のものにすると「流れ」が生まれてきます。楽しんで最後の青木と小淵の心の動きを演じましょう。



2016年3月8日火曜日

間を味わう。

3月8日 そよ風ペダル担当:梶川

声についてのワークを経験しての今週の稽古です。

後半のシーンの演技を積み上げていきます。

特に間をつくることの効果について。

演じ手は先を知っているので、舞台側のペースで話を進めてしまってお客様を置いてけぼりにしてしまう可能性があります。

一区切りのところでこれまでの情報を整理するちょっとした時間を置くことで作品が伝わりやすくなります。

またテンポよく進んだあとに休符がくると、次の展開に対しての興味が高まります。

舞台で無言で佇む役者さんもまた興味深いものです。

細かな演技で作品が深まっています。

脚本完成に先じて配役決定。

3月8日 恍惚一座 担当:梶川

脚本の伊地知さんと演出の山口さんのあいだで何度かのやりとりののち、第2稿が届きました。

細かな変更の積み重ねによって、作品の深みが増しました。

しかし山口さんの要望や伊地知さんの思い入れもまだまだのこっており、さらに改稿されることが決まっております。

来週きっと第三稿がとどくはずです。

今日は前回からの変更を読み合わせで確認しつつ、キャスティングのための読み合わせです。

シーンを区切って配役を変えながら山口さんはいろいろ試していきます。

稽古時間内には決まらない難問でしたが、稽古後に全体メールで配役が発表されました。

改稿はあるとしても、時間は限られています。

早速セリフ覚えを始めましょう。




2016年3月1日火曜日

声の演技の下地作り。

3月1日 そよ風ペダル

先週の稽古は感情を排して声についての稽古を突き詰めました。

座ったままの読み合わせとして、稽古を進めたわけですが、今週は立ち位置と移動を追加します。

あくまで立ち位置と移動だけで、拍手をするとか表情をつくるといったことは置いておきます。

できるだけ抑えてセリフを扱ってそれでも溢れてくる演技というのが、必要に迫られた自然な演技につながっていくのかもしれません。

一度抑制したシーンをしたあとに、声だけを制限のない状態に戻して演技をします。

少しの硬さは残りつつも余計なもののないシンプルで自然なやりとりが生まれてきました。

今日の稽古の成果ですね。

残り時間は最後のシーンの稽古を。

つまりはできあがったばかりのシーンなわけで、稽古量が少ないわけですね。

抑制やなんやかやは置いておいて、とにかくの立ち位置です。

しかし、今日の稽古でできあがった雰囲気が影響してか、自然なやりとりがあらわらてきました。

稽古場でチームの力として生まれるものがあります。

積み重ねていきましょう。


脚本第1稿、完成!

3月1日 恍惚一座 担当:梶川

ついに3月になりました。

先週は脚本半分まででしたが、なんと最後まで書きあがりました!

さすが伊地知さんです、本当にありがとうございます、お疲れ様でした。

新しくきた脚本をみんなで共有するための読み合わせ一回と、山口さんが配役のことを考えながらでの読み合わせを一回。

二回読み合わせができたということは、まだ書き足しても時間的にはいけるわけで。

稽古後の伊地知さんと山口さんの脚本についてのメールのやりとりを見てももう少しドラマが足されそうです。

面白くなる予感しかしません。

みなさんからの配役希望のアンケートも集まり、いよいよ来週に配役発表でセリフ覚え、立ち稽古が始まりそうです。

すでにあまり時間がありません。

急ピッチで創作していきましょう。