2015年9月19日土曜日

演劇ワークショップ シニア編  1日入門編 第2回目

2015年917日高槻de演劇

初心者向け演劇ワークショップ (第二回目) 

男性3名、女性6名 合計9名が参加されました。
先週と同じく「俳優をやる技能を刺激するゲーム」を行いました。先週、今週と続けて来られた方から、「同じことをしてもメンバーが変わると変化が生じ、面白かった」とのご感想を頂きました。
「人間知恵の輪」右手(手のひら下に)と左手(手のひら上に)を交差させ、手の形をくずさないようにしながら人と手を繋ぎます。回転などしながら組んだ手が開いてきて、絡まった腕がきれいな円になります。大人数でやると腕は巨大な知恵の輪さながら、何が何だかわからない状態の中、高杉先生は《オリーブの首飾り》を口ずさみ、絡みが解れるマジックを演出します。「こっちの青のチェックの方、回られたら?」「ここを跨いでみて」と初めて会った同士が手を繋ぎ言葉を交わします。全員で2回トライしましたが、今回は一つの円にはなれず、二つの円になり終了しました。演劇は共同作業で作り上げるモノです。これは、他人の存在・状態を目で見、また体を使って相手に触れ、熱を感じ、確認するという訓練です。

続いて「しりとり」テンポに乗ってしりとりしますが、やり方がだんだんと難しくなっていきます。初めは順に番が回って来たのが、アトランダムに回さなければならなくなりました。「誰に向かって言っているか?」ということがはっきりわからなくてはいけません。他人を意識し、手を打ったり、握ったりしながら、言葉を見つけ発声する。大事なのは「テンポ」です。同じ言葉を言っても、関連性がなくても構いません。しりとりゲームは気分を転換出来、ポジティブになれるという方もいらっしゃいました。

ようやく「自己紹介」です。一度自己紹介したあと、手を「握り伝達」しながら先ほど言った事と同じ事をしゃべります。大体同じ事を言うのは簡単そうですが、言いながら関係のない動きをするのは難しいですね。握る事を忘れましたか?それとも何食わぬ顔で握る事ができましたか?

休憩したあと、「3人で語る」今日は、丁度男性1名女性2名での組み合わせで、3組を作る事ができました。見ている人を心の中では意識しながら、意識していないように見せかけ、3人の会話の世界を見せるわけです。
最初の話題は「朝ご飯は、ごはんがいいかパンがいいか?」二番目はこの前と同様、「モラルについて・・・どんな時でも赤信号は渡らないか?」三番目は、上と同じ話題で、仮の名前を書いた名札を付けて、自分の意見と反対の立場で話し合います。皆さん、別の名前で呼ばれることに違和感はなかったようです。名前は記号でしかありません。本心とのギャップはどうでしたか?

思いと反対のことを言っても嘘をついている感じはなかった、仕事で同様な事をしている、との意見がありました。必ずしも、「嘘」ではなく、心の中には相反する気持ちが同居しています。嘘をつくのが楽しいので俳優している人もいます。演じる事に関して、いろいろなタイプの人がいます。日常と虚構は重なり合っていて、人間は平均1日に200回嘘を突かれているとのこと(!)考え方の転換もできますね。

最後にまた3人の方に出て頂き、先生の運転する「タイムマシン」に乗ります。
10年後に行くか10年前に行くか、どっちか2分間で合意形成しなくてはいけません。時間を区切られ決めなくてはいけないという制約があると、会話はどんどん演劇的になっていきます。本心か嘘かはもうどうでもいいのです。さあ、虚構、日常を総動員させましょう。
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日入門編は今回で終わり、10月に「もっと深めよう〜本格体験編」が4回シリーズであります。詳しくは案内をご覧ください。お申し込みお待ち申し上げます。(劇研 土井)