2013年8月17日土曜日

舞台の風、居場所の確保、無数の可能性。

8月13日 そよ風ペダル

今日のキャスティンを決めて立ち稽古を。
舞台セットを想定して共有します。
能や多くの舞台の慣例で、客席から見て左側が玄関や外側
右側が家の中、内側というイメージがあるようです。
とある演出家曰く、右から左に向かって舞台の風が吹いているそうです。
役者が右から左に動くと旅立ちに見え、
左から右に動くと帰還に見える。
これに習って、家の奥から出てくる時は右から、外から入ってくる時は左からと。

役柄の1人がずっと喋っているという設定で。
ずっと喋っている人は何を喋っているのかを考えてみます。
思いついたことを判断を挟まずに口につく人がおしゃべりなのでは。
生育歴によるのかも。
自分の居場所を確保するために、しゃべって行く必要性があった。
しゃべっていないと場所を支配できず不安になっていくのではないか。
この役柄も不安なことがあり(不満なことについては台詞化されています)喋りまくっているのではないかという仮説を得ました。

前回問題になった間をどうつくるかを再び。
筒井さんが何か語る前に、みなさんの中で自然発生的に話し合いがもたれます。
それぞれが自分なりの解釈をしていることを出し合います。
そこに筒井さんが加わってもそれは答えを決めていくということではなく。
ひとつの意見として、対等に話し合いに参加している状態。
創作とはこういうことでしょう。
絶対的な答えがあるわけではなく、無数に広がる可能性の中から
検証と決断を繰り返して、この場で答えを作り上げていく。
取りあえずの答えを用意して、そのシーンを試していく。
試行錯誤の繰り返しで、ワーニャ伯父さんを作り上げていきます。