2013年5月26日日曜日

届けるための大きな演技。

5月21日 そよ風ペダル

稽古前の自主練習は決まり事として習慣化されたようです。
今日のダンス稽古は大技の精度を上げることから。
カウントの取り方の考察が進められます。
みんなで確認しながらカウントを共有し、成功率がぐんと上がりました。
通してのダンスでは途中で筒井さんから細かな指示が飛びます。
体の動きを意識して、いかにダンスから受ける印象を変えるか。
にこやかに楽しげな雰囲気のダンスを目指していきます。

作品稽古でも脚本を持たないでみんなで話を前に進めていくことはできるようになりました。
前に進み過ぎて脚本に書かれている設定を飛ばしてしまうこともありますが。
後から気づくわけで、その場は滞ることなく進んでいます。
設定は確認して覚えれば済む話で、逆に飛ばしたからこそ意識されて、
次には必ずその設定が入ってくるようになります。
この段階に入ったところで筒井さんから次の課題が提案されます。
今の雰囲気(のびのびとその場で生きている感じ)を維持したまま
いかにお客様に声を届けるか。
何人かの集団で同時に会話しているときに、いかにすれば聞かせたい言葉がちゃんとお客様に届くのか。
背中向けになってしゃべっているときは、自然な感じを崩さすに声を大きくすることが必要になるなど。
これまでは舞台上を成立させることを念頭に置きました。
これからはこの成立したものを、変質させないでどう届けるか。
演技を見せているという意識を持つ必要があるのですが、
演技をしているということになると、これまで作ったものが別のものになる可能性があります。
「演技を小さくしなでください」
逆に言うなら演技を大きくしてみる。
大きな演技とは何でしょう。
決して大袈裟な演技ということではないでしょう。
いったい何を大きくすれば、お客様に届くものになるのか。
これからの稽古で探っていきましょう。

2013年5月25日土曜日

みんなの納得いく劇団名を。

5月21日 山口クラス

山口クラスは劇団員募集を続けてきましたが
公演に向けての脚本を決め配役作業に入っています。
劇団員募集も終了し、本日より劇団として本格スタートです。
というわけで、本日は劇団名を決めるための話し合い。

いつもの名前タッチとポーズ送りをゲームワークをしてから、
テーマを決めて席を移動するを使って劇団名を決める足がかりに。
3つのテーマを劇団や演劇でやりたいことを一言で、
今までで一番印象に残った団体名や作品名、
劇団名に使えそうな言葉、これらをその場で発想して出していきます。

でてきた言葉をヒントに劇団名を考えます。
まずはその前に最終決定をどうするか。
多数決なのか、とことん話し合うのか、どうすればみんなが納得できるのか。
ある程度意見を出し合い候補を絞って、最終判断は山口さんに委ねるということで意見が一致しました。
一つ目のテーマで出てきたやりたいことを検証して、
劇団をどんなものにしたいかを共有しました。

「演劇を楽しんで、新たな自分を発見し、みんなを喜ばせる」

劇団名候補をどう扱えばこの思いを伝えるものになるのかを話し合います。
ただ、候補の中の一つが内包する意味内容や言葉としてのインパクトが大きくて、
この言葉をどう扱うかに話し合いは流れていきました。

試行錯誤の末、劇団名の方向性が見えたところで山口さんに委ねられます。
発表は来週、さて、どんな劇団名になるのでしょうか。

2013年5月21日火曜日

高槻シニア劇団 新クラス劇団員募集!(終了しました)


『高槻シニア劇団 新劇団員募集!!』
〜演劇を気軽に体験してみませんか?〜






講師=山口茜

演劇は「見るだけ」でなく、「やってみる」と、とっても楽しい!
新しく設立された高槻シニア劇団では新たなメンバーを募集します。
この集団は演劇の創作、発表することを通じて、
健康や生き甲斐に寄与するのみならず、
舞台芸術のすばらしさを広めることを目的とします。
普段は出さない大きな声やたくさんの動きから、
今まで気付かなかった自分に出会えます!
50 歳以上の方は参加可能で、経験は問いません。
気になる方は稽古体験もできます。
お気軽にお申込みください。

[ 劇団の活動内容 ]

◎練習日時:毎週火曜日10 :30 ~ 12 :30

◎対  象:一年間に及ぶ練習と公演に概ね参加できる50 歳以上の方。(経験不問)

◎練習会場:高槻現代劇場

◎公演予定:2013 年10 月(予定)

◎運 営 費 :月額6000 円/初回に入団費6000 円(宣伝費等に充当)

◎持  物:動きやすい服装・靴

◎定  員:16 名 ※先着順。定員になり次第で募集終了。

[ 入団方法 ]

稽古体験をされる方はアトリエ劇研にお名前・年齢・連絡先・参加日時を連絡ください。入団を希望される場合は下記のアイコンからか、アトリエ劇研に連絡して入団申込書を受け取り、必要事項を記入してアトリエ劇研に郵送・ファックス・メールでお申込みください。
申込み用紙(下記アイコンよりダウンロードください)
LinkIcon申込み用紙(Word)LinkIcon申込み用紙(pdf)


講師プロフィール
1977 年京都府生まれ。03 年第10 回OMS 戯曲賞大賞受賞。07 年若手演出家コンクー ル2006 最優秀賞受賞。12 年文化庁芸術祭賞新人賞受賞。07 年~ 09 年文化庁新進芸術家海外留学制度研修員。 近作に、京都芸術センター10周年記念式典(演出/三浦基)へのテキスト提供、トリコA演劇公演「ROUVA」での劇作、演出、KAVC プロデュース・カンパニーデラシネラ「カルメン」(構成・演出/小野寺修二)へのテキスト提供など。NPO 法人京都舞台芸術協会理事、龍谷大学国際文化学部非常勤講師。

お申し込み/お問い合わせ
アトリエ劇研 〒606-0856 京都市左京区下鴨塚本町1 
電話 075-791-1966(午前10時~午後6時)ファックス=075-791-1966
E-MAIL senior★gekken.net(★を@に変えてお送りください)

2013年5月18日土曜日

空間を体感する。

5月14日 そよ風ペダル

今日の稽古は本番と同じレセプションルームにて。
空間が変わると雰囲気も変わります。
まずは発声をしていて、声の響き方が違うことを共有。
筒井さんからこの声の響き方での感覚を覚えておいてくださいと。

ダンスも舞台上として想定している中で、実際に踊ってみます。
ダンススペースを出て、そこで待機できると思っていたところが、実は舞台の外だったり。
目線をどこに向けるかを明確に意識したり。
今は頭の中でカウントを刻んでそれに合わせて踊っているように見受けられますが、
これが音楽を体にしみ込ませて、音に合わせて動き始めると踊りの質が変わりそうな予感がしました。


脚本稽古も舞台の広さや、セットの構造に合わせて演技を修正していきます。
客席までの距離が少し遠いことを鑑みて、動きを大きくしたり立ち位置を変えたり。空間に対してで演技の質が変わってきました。この感覚を残して、さらに作品を向上さえていきましょう。



独白からドラマを立ち上げる。

5月14日 山口クラス

ずっと山口クラスとしてブログにアップしていますが、
劇団員募集と稽古場体験を継続しているので劇団名を保留にしてきたわけですが。
次回公演の稽古も始まり配役も探り始めました。
というわけで、本格的に劇団としてスタートを切ります。
来週は劇団名を決めるための話し合いを。
宿題として、劇団や演劇でやりたいことと劇団名を想定しての気に入った言葉を考えてきてくださいと。
果たしてどんな劇団名になるのか、楽しみです。

本日の脚本稽古は独白シーンの創作。
二つの役の独白シーンが交互にくるので
まずはどちらを声に出したいかでチーム分け。
言葉の意味内容や演劇的効果をより良く伝えるために、
間の取り方や方言の修正、物語の中での役柄同士の距離を意識した発声を試みます。
独白の演技に合わせて山口さんが音楽を流して。
曲の流し始め、音楽の変わり目などがみなさんの独白の演技とだんだんとリンクして
ドラマが立ち上がってきたのが良くわかりました。
脚本は決まっていますが、実際の上演に向け役柄の人数や上演時間の調整をしなければなわけで。
どうしていくか、みなさんと話し合いながら進めていきましょう。

次回公演に向けて動き出していますが、もうしばらくは劇団員募集は継続されます。
演劇の舞台に興味のある方、お待ちしています。
ぜひ一度稽古にお越しくださいませ。


2013年5月11日土曜日

正しい自主稽古の姿。

5月7日 そよ風ペダル

そよ風ペダルの稽古開始時間は14時です。
お部屋が開くのも13時半なのですが。
13時の時点でみなさんがロビーに集られていて。
なんとみんなで連絡を取り合って自主的に練習を。
こちらは何も知らなくて、本当にみなさんのやる気からのあらわれです。
こういったことは珍しくて、通常はこちらで自主練習をしましょうかと声をかけてスケジュールを調整するのですが。
チームがまとまってとても良い方向に進んでいます。

本稽古ではダンスの終わりをメインで。
大技とは別の驚きの仕掛けが用意されています。
スタッフさんの努力により、この仕掛けが稽古場に届きました。
というわけで本番さながらのダンスの稽古でした。
もうみなさんはフリを覚えているので、これからはダンスに
元気よく手を振るであるとか目線を気にするといった細部の仕上げ、
役柄としての個性や演技を足していくことになります。

脚本稽古も自主練習の成果でセリフがスムーズに出てくるようになりました。
しかし今までも言われてきていますが、今回の作品はセリフを言うことではなく、
みんなで状況を共有し、そこにいる人として話を進めていくこと。
筒井さんから作品全体の流れとして、シーンごとの状況からくる雰囲気の話がありました。
次回は本番と同じレセプションルームでの稽古になります。
空間が変わると演技にも影響があるでしょう。
たくさん得るものがあればと思います。

怒りについて。話し合い、みんなで考える。

5月7日 山口クラス

本日も基礎のゲームワーク3つをして、エチュードをみっちりと。

誕生日のエチュード。
3人チームで1人の誕生日を祝おうと集ったが、1人が3時間遅れてきて。

今日のテーマは怒るということについて。
山口クラスのみなさんによるチームの雰囲気はとても和やかで、
そのせいか相手を怒ったり責めたりといった負の感情をぶつけることが苦手かもしれないと。
普段の生活ではなかなか人を怒る機会は少ないかもしれません。
しかし演劇は物語として、時間や事件を凝縮するため
喜怒哀楽その他さまざまな感情を強く出すことが必要になります。
怒れない原因がどこにあるのか話し合います。
相手を傷つけてしまうかもしれないという恐れ。
演技として仲が良い悪いのどちらの表現であれ、
現実のその人同士の関係と舞台上での関係は別物でしょう。
ただし前提として、演じ手同士の間に信頼関係、心を開いて接しあうことがなければ、
実のある演技になっていかないように思います。

山口さんから諍いの起こる設定を与えられてペアでのエチュードへ。
見ていて諍いを起こしている二人のどちらに正当性があるように感じるか、それはなぜなのかを話し合います。
情報としての言葉、発言量、声の大きさや質、動じない体の演技。
講座として教える、教えられるでなく
話し合いながらみんなで演技について考えていった一日でした。

2013年5月4日土曜日

受け止める覚悟。

4月30日 そよ風ペダル

世間はすっかりゴールデンウィークですが、
公演間近ということでそよ風ペダルは稽古に励んでおります。

本日のダンス稽古は懸案であった大技パートを整理して
クオリティをあげることを目指します。
どのカウントでどう動くのか、大技のつなぎをどうするか。
問題点を丁寧に解決していき、ダンスの見せ場ができあがっていきます。
この勢いでどんどん完成度をあげていきましょう。

脚本稽古はセリフから離れてのワークが進みます。
このワークにもみなさん慣れてきたようです。
何が起きても受け止めて前に進めていく覚悟が見て取れます。
筒井さんからの演出的な提案も活発になされていきます。

本日からそよ風ペダル第1回公演「モロモロウロウロ」のチケット販売が始まりました。
高槻現代劇場で購入することができます。
試演会とはまた別の魅力を生み出している作品に仕上がってきています。
皆様のお越しを会場でお待ちしております。

トラブルに備える。

4月23日 そよ風ペダル

今日のダンス稽古ではディテールにこだわって進められます。
踊っているときの目線に気を付ける。
歩いているときに下を見ないようにする。
ダンスに集中しすげて難しい顔にならない。
つまり、笑顔をたやさないで楽しい雰囲気で踊る、などなど。
ダンスの全体的な雰囲気が変わってきました。

脚本稽古はセリフにこだわらずで、みんなで協力して設定を進めることを。
お客様は作品を始めてみるわけで、セリフが変わったりしゃべる人が変わっても演じ手が堂々としていれば、そういうものなのだと感じます。
例えば本番でセリフが出てこないなどのトラブルがおきても動揺せずに設定を進めていけば作品は成立していきます。
緊張せず自然体で堂々と演じていくための準備。
通常は繰り返しセリフをしゃべってトラブルが起きないようにということを目指しますが、
トラブルが起きる可能性はゼロになることはありません。
未来に何が起こるかなんてわからないのです。
だからこそ面白い。
どんなことが起きても対応できる体を手に入れるための稽古が進んでいます。
このことが逆に演技を豊かにしていきます。

目的を明確にする。

4月23日 山口クラス

本日も先週やったポーズ送り、名前タッチの基礎ワークから。
少しの練習のあと、ミスをすると抜けていく勝ち抜き戦をしています。
抜けてワークをしているのを傍から見ていると、
なんとなくうまくいっている感じ、失敗しそうな感じがわかってきます。
やっている人の体がどんな風に集中しているかがわかってくる。
自分に置き換えたときにこれを手掛かりにしてどんな集中が必要なのかがわかってくるということです。
この集中力というのが、舞台に立った時にも役立つように感じます。
講師の山口さんやアシスタントも一緒になってワークに参加しているわけですが、
だんだんみなさんも上達して、ポーズ送りのリズムがとても速くて
こちらがついていくのが難しくなっています。
勝ち抜き戦で講師やアシスタントがミスをしてしまうことも。
なんだか妙に盛り上がり、悔しい思いをしています。

本日の即興のワークはペアになって、片方にはこっそり目的(相手にありがとうと言わせる、財布を預かるなど)を与え、
相手はその目的のわからぬまま受け答えをしていく。
自然と仕掛けたり、話を進めていくのは目的のある方になります。
脚本を取り扱う際にも、その役柄が何を目的にして行動しているのかがわかっていると、
演技もやりやすく表現も明確に伝わるように感じます。
物語というのは、登場人物はある目的を達成するために行動しますが、そこに阻害するものがあらわれ葛藤し乗り越えたり失敗したりを繰り返すことによって描かれます。
日常生活の中で行動の目的を明確に持っているということがどれだけあるのでしょうか。
例えばなぜ生きているのか、生きる目的とは何なのでしょうか。
物語の中ではこれが明確なように思います。
だからこそ人は物語を求めてやまないのかもしれません。
この即興の中でも、相手が目的を知らないということが阻害するものになり、小さな物語が生まれてきました。
そして目的を知らない側は演技して受け答えすることのないようにと指示が出ています。
日常感覚で相手の言っていることに信頼が置けるときにだけ話にのる。
この信頼できるかどうかという感覚も演技の中で重要に感じました。

脚本稽古はくじ引きで配役を決めて読み合わせから立ち稽古へ。
偶然の配役で生まれてくる面白さがありました。
まだ脚本をそのままに稽古を進めていますが、役柄の人数や上演時間など、物理的な問題があるわけで。
そろそろ本格的に作品をどう取り扱うかを考えていきたいところです。