2013年1月19日土曜日

演技の幅を広げるコツ。

1月15日

高槻シニア劇団の午前中の山口さんクラス。
正式に劇団として設立されたので近々に劇団名を決めなければです。呼び名はとても重要です。グループの印象がきまりますので。
といってもまだ定員に空きがあり、先頭の記事の通り参加募集は4月23日まで継続しています。
稽古体験もできますので、お気軽にお申込みください。
宣伝はさておき、本日の稽古はみなさんの状態をくみ取りながら流動的におこなわれました。

お正月から今日までで一番心に残っている良いことと悪いことで円陣になって席をかわっていくいつものワークをする中で、みなさん経験をつみある程度の文章でも対応ができるようになってきました。
そこで、セリフを作ってみようという流れになり、自分から一番遠い存在を想定して(人間じゃなくても可)、その存在が言うであろうセリフを考えてみました。
それぞれみなさんのセリフを発表したあと、どうも別の存在を想定するというのが難しいようなので、ペアになってお互いに想定した存在に対してインタビューをしてみました。
そうすると、想定では見えてなかった存在の新たな一面が見えてきて、インタビュー後に改めてセリフを聞いてみると内容も声の出方も変わってきて興味深いものになりました。
別の役を演じるということ少し体験したところで、前回作った脚本を作った方ではないチームで創作してみることに試みました。今回は写真からのイメージを捨て、純粋に目の前にある脚本をどう読み解き演じてみるかを考えます。発表では角のある男の方では真ん中に口紅を置いた椅子を置いて周りで演じていきました。女と靴の作品では、最終的に救われて終わるのか処分されて終わるのかが問題となりました。発表を終えて、みんなで作品や創作について振り返りました。その中での山口さんからの役者が演技の幅を広げるコツの話が興味深かったです。曰く、役者は演技を一つに
決めるのではなく選択肢がどれだけあるかを模索することが重要であると。その演技を感情や形容詞(悲しい演技、うれしい演技など)で考えてしまうと抽象的でつかみ所がなく、その言葉一つにしぼられてします。そうではなくそこに描かれている事実を抜き出し、そのその度合いを選択していくことで演技を作っていく。例えば女と靴の作品であれば女が閉じ込められているということを抜き出し、どれくらいの期間閉じ込められているのかを決める。その期間が一日と一年では演技が変わってくる。この選択肢をたくさん持つことによって作品に対する気づきや演技のヒントが見つけられるのだと感じました。一つのセリフに100の選択肢を持つ。難しそうですが、事実を選択するのであれば案外に可能なのかも知れません。遠くにあった演技をしてみるということに少し近づいた気がしました。