2012年11月28日水曜日

歌、希望、骨、死生観。

11月28日
そよ風ペダルは今日も元気です。
先週も書きましたが本当に稽古が始まる前がにぎやかで
とても明るく楽しい雰囲気にあふれています。

ストレッチと発声をおこない、ダンス練習です。曲のリズムに合わせておどる。最初に足踏みの振りが増えて、それが行進することになり立ち位置の入れ替わりがおこなわれます。
筒井さんからは振りの一歩目を全員で合わせられるようにしましょうという提案があり、振り自体は単純ですが確かに動きがそろうと楽しいものになりそうです。

筒井さんからダンス曲の歌詞が配られます。
歌詞の内容は知らない場所に向かって旅に出ようといった
未来に思いをはせた希望のあるものです。
この歌詞の内容をどう受け止め解釈し自分にとってどう感じるかを話し合い共有していきました。
みなさんの中で歌詞の内容に意味を生み出したいということから
筒井さんは話に参加しません。
話し合いを聞いてて皆さんに質問をしたいことがいくつか思いつきます。
例えば皆さんの中で旅に出ようぜと声をかけられている側なのか声をかけられている側なのか。
みなさんにとって大事なのはこれからの未来なのかこれまでの過去なのか。
こんな問いかけがしたくなるような、実のある話し合いでした。

そして歌詞に続き骨についての話し合い。
骨、遺骨について。
自由な話し合いから死んだ人の骨が必ずないといけないと主張する側と骨が無くても諦められるという側に分かれて自分の思いがどうであれ、その立場の人として話し合いをしてみました。


みなさんの中にある人生観や死生観が聞けてとても興味深い。
参加者のみなさんよりも話を聞かせてもらった私の方が価値があった稽古だったように感じます。

年代の違う人の話を聞くことはとても楽しく興味深いです。

出会い、身体、声、対話。

11月28日

今日は2名の体験参加者を迎えての山口クラスです。
初めての方もいるということで名前タッチゲームと名前・好きな色・好きなスポーツをそれぞれ決めて相手の名前などを当てて席を入れ替わっていくゲームからはじまります。
ゲーム後にこのワークが舞台でどう役に立つのかが山口さんから語られます。
舞台上ではセリフを覚えてしゃべることになります。
しかし覚えてしまうと作品空間ではその役柄がそのとき思いついて話しているように聞こえなくなることがあります。
その時に名前や色がセリフだとして、それをその場で思いついて発する感覚を体験し覚えておくことが役だっていくとのことでした。

そのあと床に寝転んで寝起きに布団の中で伸びをする感覚で体をほぐしていきました。
腕を伸ばしながら上半身を回転させていき、下半身は脱力させておいてついていかせる。
足から行くときはその逆になります。
午前中の稽古ということもあり、体がまだ寝ている感覚があるのですが伸びをして目覚めてとても気持ちよくなれました。


先週やった発声をおこないます。今日はその発声が声の何に役立つのかの解説付きです。音の高さだったり振動だったり共鳴する部分だったり声の広がりだったり。週一の繰り返しでみなさんの声がどう変わっていくのか楽しみです。



長いセリフの稽古。
相手にしゃべりかけるということ。
セリフを発する人の肩に手を置き、その手の感覚を意識することで
体のこわばりを減らして相手にしゃべりかけていく。
もちろんセリフを覚えているわけだはないので台本に目線を落としています。
しかし相手にはしっかり声がかかっているように見え聞こえる。
会話が成立するというのが何によっているのかということを考えました。
また演劇の舞台で台本を離さないといけないという決め事は単なる思い込みかもしれないと感じました。
例えば読み合わせだろうとやり取りができていれば作品を想像できて充分に面白いこともあります。
人が舞台を見てどこに面白さを感じているかの手がかりを垣間見たように思いました。



新たにダイアローグ(対話)で書かれた脚本のワークに入りました。作品は別役実の「壊れた風景」の最初の女1と母のシーン。一度みんなでセリフをまわしながら読み合わせをしたあと、ペアを作って役を決めて読んでみます。


一度読んでみた後、思いつきで設定を決めてみます。
親子はどこに行こうとしているのか。
何の用事があるのか。
その目的地に向かっているのはどちらで、片方はどうして付き添っているのか、など。
設定が決まることによって声の出し方や二人の関係が明確に見えてきました。

対話のワークはまだ始まったばかりですがなんだか面白くなりそうです。


2012年11月21日水曜日

新たな実験。


11月20日

そよ風ペダルは本当に試演会を終えて元気になりました。
稽古前の時間がとても明るい。会話に花が咲いています。


さておき体操と発声をして名前タッチゲーム。今日は普通バージョンをした後に、行進バージョン。そしてメトロノームではなく本公演のダンスで使う曲のリズムに合わせてゲームをしました。リズムのテンポが合っていたのか調子よくゲームが進みました。ずっと問題になっている行進しているうちに円陣が移動してしまうという問題は残りましたが。

前回の稽古で共有したダンスも曲のリズムに合わせて踊ってみます。
ちょうど曲のAパート分の長さにぴったりで。
本番でもこのダンスの振りは採用されるようです。
まだまだ振りは増えていくようですが。

今日は次回公演に向けての実験を。試演会で創作したあるシーンの設定だけ残して演じる人を変えてシーンを再現してみようという試み。人が変わると前回のセリフとかを覚えているわけではないのでまた別の言い回しが生まれてきたりやり取りや展開も即興で演じているのでまた新鮮にシーンが見えてきたり。とても有意義な実験となりました。
試演会とはまた違った魅力を本公演に向けて創作していきます。

句点で区切る。

11月20日

体調不良や用事があってでお休みが多く
参加人数の少ない稽古となりました。
その分一人ひとりに時間をかけて濃密な稽古ができるわけですが。
まずは参加者さんからのリクエストで発声練習から。
普通の発声練習ではなくイメージから声を導く発声です。
例えば頭の上に天使が飛び跳ねているイメージを持って
それに合わせて声を出したり
自分がゴリラになったつもりで前傾で胸の力を抜いて声を出したり。
普通の発声だと自分から頑張って声を出してしまい
緊張や無理がかかってしまうことがあります。
しかし、イメージや動きといった外の要因から声を出すので
無理のない身体の状態で声を扱うことができました。


前回からの続きのモノローグの稽古です。
一つの長いセリフを句点で人を変えて順番に読んでいく。
長いセリフになると(長い短いはあまり関係ないかもしれませんが)変化に乏しい平坦なセリフ回しになってしまいがちです。
読み方や抑揚ということではなく、長く語るという中に
その話し続けるための変化が必要になります。
それを句点を手掛かりに考察してみようという試みです。
句点を区切りに人が変わるので自然としゃべり方や声質が変わります。
それも一つの変化を生み出します。
他の人のしゃべり方を聞けるようになってくると
それを受けて自分の中で変化を生み出すこともできます。
少し難しい話かもしれませんが、言葉との付き合い方として何かしらのヒントを与えてくれるワークでした。
個人的な印象としてセリフの変化が小さく繊細なものでも
しゃべっている本人にしっかりとしたイメージがあり
そのイメージの変化を明確にもてているなら
伝わる情報量は膨大になるのではないかと感じます。
もう少し試していきたいワークです。

2012年11月14日水曜日

身体をたくさん動かす。

11月13日(火)
本日のそよ風ペダルの稽古は筒井さんが公演でお休みなので
アシスタントの梶川が代講しました。
名前タッチゲームの足踏みバージョンを上手くこなせるために
足踏みではなく手拍子でリズムに慣れることを試してみたり。
いろいろ試行錯誤を繰り返しましたが、結局足踏みでやるのは難しいということがわかっただけに終わりました。
ただその困難さの原因みたいなものは見えたように思います。
試演会で深沢さんが踊っていた振り付けをみなさんで共有しました。
振り付けとして動きにカウントをつけてみんなで踊ってみました。
やるべきことを終えて身体の感覚を開くゲームをいくつか。
ペアになって相手と関係をとりながら、同時に場の全体に意識をはっておくことをテーマに進行しました。
今日は全般的に身体を動かし続けていました。
みなさんお疲れになったかもしれないと心配しつつ。
動いている分、場は活性化されて元気に楽しいワークになりました。

モノローグの扱い方。

11月13日(火)
高槻シニア劇団体験クラスが始まりました。
体験参加者として初めて顔を合わせる方もいるので
あらためて名前タッチゲームなどのゲームワークをしました。
円陣になり2拍手を打ち2拍足を叩くリズムにのせて
手を叩くときにそれぞれみなさん簡単な動きを決めます。
リズムに合わせてまず自分の動きをして
次の手を叩く2拍で誰か別の人の動きをする。
自分の動きをされた人はまた自分の動きをして受けて
誰かの動きをして送っていくことを繰り返します。
初めてのメンバーでやったにもかかわらず
リズムがどんどんはやくなってかなり質の高いワークになり驚かされます。

体験クラスでは脚本を使っての稽古が進んでいきます。
使われるのはハロルド・ピンターの「かすかな痛み」。

あらすじ。
田舎の豪邸に住む大学教授夫婦。 
冒頭、この大学教授はうるさく飛び交うハチをジャムの瓶に生け捕りにする。
彼にはハチのほかにも気になるものがある。
庭の裏門前に立つマッチ売りの老人である。
なぜならその裏門前の通りは人がまったく通行しないところだからだ。
なぜ通行人がいないところで炎天下、数ヶ月も老人はマッチを売っているのか。
この哲学教授は陰謀のにおいをそこにかぎつける。
妻のすすめで老人を屋敷内に招き入れ探ることにする。
夫妻でかわるがわる老人に質問するが、この男は一言も答えない。
逆に、問われてもいないのにみずからのことを話し出す大学教授であった。 
作品の最後では妻は夫を見捨て、マッチ売りの老人を屋敷の新たな主人に据える。 

老人だった男のすがたはいつのまにか若返っている。 


今日はモノローグのセリフの発し方を稽古しました。
セリフをしゃべろうと思っても脚本からはじまるので
どうしても書き言葉でしゃべってしまい
普段誰かに喋っているような感じにはなりません。
そこで一度脚本から離れて誰かにインタビューをして
その話をしてる中での話しかけ方の感覚を意識的に自覚して
その感覚を保ちながらモノローグを相手にしゃべりかけてみる。
上手くいったりいかなかったり色々ですが
少なくとも喋っている時の感覚が少し明瞭になったようです。

2012年11月6日火曜日

稽古再開。

11月6日
一ヶ月のお休みをあけて、久しぶりのそよ風ペダルの稽古です。
みなさん新学期を迎えた学生さんのようです。
試演会を成功させ、なんだか皆さんいきいきと元気に若返った気がするのは私だけでしょうか。
試演会に向けて短めになっていたストレッチや発声を時間をかけて丁寧におこないます。
途中、頭の上に手をのせて発声して頭が振動しているのを感じてみようとするも、
なかなか上手くいかないというハプニングもありつつ(胸に手を当てることで問題は解決されました)和やかに稽古は進んでいきます。
次回の本公演ではダンスを取り入れるということで
名前タッチゲームをメトロノームのリズムに合わせながら足踏みして行なっています。
ゆっくりなリズムから始めましたがだんだんと足踏みがはやくなってきて。
案外はやいリズムの方が上手くいくように感じました。
初回ということで試演会を終えての周りの反応を話し合ったり、
みなさんそれぞれの感想を出し合ったり、筒井さんから総評が語られたりしました。
本公演に向けて、作品をどうしていくかという話があり、
新たなシーンを追加する目的でまた次回から
設定を与えられての即興からセリフを拾い起こし脚本にしていく作業が始まります。
とりあえず試演会はリセットして、また新たな気持ちで本公演に向けて動き始めます。

2012年11月1日木曜日

イエス アンドの生み出すチームワーク。

高槻シニア劇団の新たなクラスの設立に向けて山口クラスの稽古が始まりました。
10月6日、7日に開催したワークショップに参加されたメンバーでのスタートになります。
まだまだ参加者を募集しています。
11月13日から12月25日までの毎週火曜日に、こちらのクラスを気軽に無料で一度体験できるオープンクラスを開講します。
劇団活動に興味のある方は、ぜひこちらのオープン講座にご参加ください。


宣伝はこのへんにして、山口クラスのワークです。