2012年8月21日火曜日

作品全体を通して見えてくるもの。

8月21日
体操と発声から稽古開始。体操では週一回この稽古だけでなく、体のためにも日ごろから体操をしてもらうようにとのこと。発声ではお腹で声を短くきって声を出すことを丁寧におこないないました。喉で切るのではなくお腹で切る。一声ずつで口を閉じないなどの指摘がありました。


名前ゲームにメトロノームが使われます。なかなかリズムに合わせるのに苦戦中。身体を動かすと気持ちや場の空気が上気して落ち着いて集中することが難しくなるのかもしれません。名前を呼ぶところでつい役名を呼んでしまうというハプニングも起こったり。でもこれは作品をつくっているんだという意識の表れでもあるので。そのうち役名で名前ゲームをしてみようという提案がありました。


前回シーンの続きからの追加と以前もらっていたシーンが改めて作品の一連の構成の中で追加されました。まずは今日の追加シーンの稽古から。みなさんの即興的な演技でシーンづくりを進めています。今まで初見では脚本に書かれている言葉に沿っての稽古になりがちでした。今日はみなさんが書かれた言葉を自分の声に置き換えることに慣れてきたのか、初見でも語尾がご自分の自然な言い回しになっていたり、書かれた言葉の意図を即座に組んで新しい言葉やセリフを盛り込んでみるといったことありました。創作のスピードが早まるのではないかという予感を感じました。

追加シーンの解釈が曖昧なところ整理して稽古をおこない、脚本ができているところを最初から通してみました。通してみるとみなさんの持ち味がたくさん出てきて面白い。しかしまだ脚本を確認しながらシーンを進めているので、予想より一度通すのに時間がかかってしまいました。セリフを自分のものにして、相手の声を聴いて反応してやり取りしていけば、シーンのテンポやリズムも出てきて面白さが倍増していきそうです。みなさんの自分らしい声の持ち味と、シーンのテンポを作るという演技の技術的な面白み。この二つが喧嘩しないでバランスよく作品に反映されたなら。次週の稽古ではまた作品の違った側面が見えてくるのだはないでしょうか。