2011年12月28日水曜日

フェイントをかける。


今年最後の高槻シニアプレワークショップ。
いつも通りゲームから始りますが、
確実にみなさん腕を上げられています。
ポーズを回すワークではそのポーズのディテールが正しいかどうかにもこだわってジャッジがなされていました。
山口さんからはだんだんと慣れてきたらフェイントをかけてくださいと。
ゲーム自体が高度になって楽しいのもありますが
表現として考えても、そのフェイントというのは
つまりはやっている側はもちろんのこと
みている側だとしても意表をつかれるわけで
驚きや発見が隠されています。
表現において見ている人を驚かせたり発見をうながすことは
とても重要なことではないでしょうか。
感情移入の足がかりというのもその辺にある気がします。



ミーちゃんの世界というゲーム
もしました。
「ミーちゃんの命令です」とついたら命令に従い
ついてなければ従わないというゲーム。
指示を出す人が今日は途中で交代したりしました。
そして、腹筋したり背筋したり前屈したり、今日の指示はなかなかハードでしたがミーちゃんの指示は絶対です。
ゲームの終盤で山口さんから「それじゃこの辺で終わりにして休憩しましょう」と声掛け。
終わったという雰囲気になりましたが、
これはフェイントです。
「ミーちゃんの命令です」と言っていないので。
指示を出されることについて、人はそのグループの中のリーダー的な人
または男性の声で強く主張されるとついつい従ってしまう習性があるという話をされました。
それがいい悪いでなく、自分にそういうところがあるというのを知ることが大事なんだという山口さんの言葉が印象に残りました。



先週に引き続き脚本を使っての
演出体験です。
一チームに約15~20分でのワークです。
作品を創作する時間としてはととも短い時間です。
少しシーンが変わり始めたかなというところで終わっている感じがしました。
つまりはもっと作品づくりに触れてみたいということのあらわれなのですが。
演出の言葉も、間をとることについて、
視線や立ち位置について、
何に気が取られているか、そしてその取られ方は例えるならどんな感じか
無意識に体が動いていないか、自分がどう舞台に立っているか意識することなど多岐にわたりました。
次回は年始のお休みをがあっての2週間後になります。
お休みの間に山口さんはみなさん出演される短い脚本を書かれるとのこと。
次回からは山口さんとみなさんのオリジナル作品作りです。

どんなお話が出来上がってくるのか楽しみです。




2011年12月21日水曜日

演出を体験する。

山口ワーク、3回目です。
今日もゲームから始まります。
ウォームアップで何回かゲームの練習をして
慣れてきたらゲーム本番になり、
ミスしたら円陣から抜けてきます。
今日はついにゲーム本番で
山口さんがミスをして脱落しまして大盛り上がり。
だんだんとみなさんゲームのコツをつかんできたのか、
ミスが少なくなって長く続くようになってきました。
確実にゲームをしているときの集中力が高まり
円陣の中の雰囲気も変わってきたように感じました。



先週に引き続き脚本を使ったワークです。
とりあえず先週は人前で
声に出して脚本を読んでみましたが
今日はそこから一歩踏み込んで
演出が加わって舞台に立つ体験をしてみました。
 
一度なにも演出なしで舞台にたってやってみて
その後、山口さんからの演出を受けて再度トライします。
動きの段取りの指定や見ている人に向かって話すなどの演出が加わります。
見ている人を置いていかないという言葉が印象的でした。
演出というのはつまりは舞台がお客さんにどう見え、どう見せたいのかを試す事だと思います。

見られていることを感じどう舞台に立つか。
例えば最初のゲームをやっていているときに
どんな感じで身体がそこにあるのか。
居心地がいいのか悪いのか。
それと同じように今舞台に立っていてどんな風に感じているのか。
そのことを自覚してみることから始めてみてはどうかというアドバイスが山口さんからされていました。


独白の脚本の演出に続き
対話の脚本の演出になります。
こちらでは三人の立ち位置に関してや
三人の興味のあるもの違いをどう出すか。
それゆえに生まれる対立をどう表現するかといったことに関する演出が加わりました。
こちらでも同じようにお客さんにどう見え、どう見せるかということが重視されますが
多人数の場合その役同志の関係性が大事になってくるように思いました。

次回も演出を体験してみるワークが残りのチームで続きます。
チームによってきっと見えてくるものも変わってくるのではないかと予想されます。
来週はどんな演出の体験になるのかでしょうか。

2011年12月14日水曜日

脚本を読んでみる。


茜さんワークショップ二回目です。
前回からの引き続きでゲームのようなワークから始まります。
呼びかけとタッチのゲームと
リズムにのってポーズを渡していくゲーム。
ゲームの始まりでは「どんなゲームやったっけ?」と
みなさんできるかしらという雰囲気でしたが
すこしやるとみなさん先週の感じを思い出し
格段に腕を上げているように感じました。
どちらのゲームに関してもですが
先週に比べ確実にゲームのテンポが上がっています。
こういうみんなで円陣を組んでルールに則って
タッチなりポーズなりを渡し受け止めるゲームというのは
集中した身体性というものを無意識のうちに要求してきます。
それは少し武道家の立ち居振る舞いにも
通じるものがあるのではないかと思うのですが。
なんにせよ、その身体感覚を明確に意識して
その感覚を持ちつつ舞台に立つのは
演技の幅を広げるのに役立つのは確かです。

 

 

今日は脚本が二種類用意されました。
ひとつはモノローグ(独白)を取り扱ったもの。
もうひとつはダイアローグ(対話)を取り扱ったもの。
みなさんの希望を聞いてチームに別れ
脚本を読み合わせてみることと
みんなの前で脚本を声に出してみることを体験しました。
初見ではあるのですが
みなさんの声の魅力というのか
その人の持ち味というのか
物語への感度のよさというのか
ただ脚本を読んでいるだけなのですが
みなさんのびのびと堂々とされていて印象的でした。










最後に山口さんから今後のワークの進め方について相談がありました。
今日のような感じで毎回小さなワークを積み重ねて楽しむか
最後に向けてみんなでひとつのもの作って楽しむか。
楽しむことは間違いなくで、チームで別れると待ち時間がありそうだということで
みんなでひとつの作品を作ることに決まりました。
というわけで、山口さんによる全体の写真撮影が始まり
みなさんに喪服をお持ちかの問いかけがありました。
すでに山口さんの頭の中には次なる企みがあるようです。
「このみなさんだとコメディって感じですよね」と撮影をしながら山口さん。
さて、どんな風に企みは動き始めるのでしょうか。





2011年12月7日水曜日

意識をきりかえる。

高槻シニアプレワークショップの山口茜さんのクラスが始まりました。
講師紹介をすませ、さっそくワークに入ります。


まずは円になって自己紹介がてらこのワークでの呼んでもらいたい名前を発表していきます。
その名前を三周ほどまわしてみんなで呼んでいって
名前を呼ぶワークの始まりです。

まず誰かが名前を呼びます。
呼ばれた人は両隣のどちらかをタッチします。
タッチされた人はまた誰かを呼びます。
この繰り返しです。
人から呼ばれてタッチをしないで
すぐに誰かを呼んでしまったりといったミスをしてしまいます。
名前を呼ぶこととタッチの切り替えがなかなか難しいワークでした。

意識を切り替えるというのが案外に難しいと感じるワークが多かったように思います。
他にそれぞれの人のポーズを決めて
みんなでリズムを作って
そのリズムに乗せて自分のポーズをして
次に誰かのポーズをする。
ポーズをされた人はまた自分のポーズをして
誰かにポーズを渡す。

数字を一から回して7のつく数字と7の倍数で
逆回りにするワーク。

「ミーチャの命令です」と言われて出された指示にだけ従うワーク。
例えば「ミーチャの命令です、歩け」と言われれば歩いていいのですが
何もなしで「止まれ」と言った場合は止まってはいけないのです。
途中でミーチャの命令を出すのを山口さんから参加者さんに譲られました。
「ミーチャの命令です。ものを拾って」
皆さん拾う。
「ポケットに入れて」
皆さんポケットにしまう。
しまった瞬間に「わー、やられたー」と。
ファインプレーでした。

自分の中での意識の切り替え。
相手に何かを渡す、受け取る。
全体の流れを感じてそこに参加しておく。

 

ファインプレーが生まれたところで少しの休憩をはさみ
三人組にわかれてのエチュード、即興芝居をしました。
役者さんそれぞれにお互いに内緒で設定・目的を与えてエチュードをしました。
例えばその設定・目的というのが
カニバリズムの夫婦で家に来る人を
食事を出して風呂に入れ家に泊めて
夜に食べてしまいたいのと
夫婦に対してとにかく布団を売る契約をとって
すぐに会社に戻って販売成績を上司に報告したいセールスマンの設定。
山口さんの設定の発想にも関心しましたが
それを演じる皆さんのやり取りが本当に面白くて
笑いが止まりませんでした。
おそらく設定・目的がそれぞれの人物で葛藤を生むようになっているので
それぞれの目的の押し引きが笑いを生んでいるのではないかと感じました。
シニア世代の即興の魅力。
新たな発見をしました。




演劇のいろんな要素が詰まったワークでした。